追想として、過去を旅を書いていきたいと思います。
第一弾として、小串鉱山跡地を紹介したいと思います。
2008年に初めて訪問してから、6回ほど行きました、ここは私にとりお気に入りの場所となりました。
なぜ、お気に入りなのか、県境,道の行き止まりとしての郷愁、そして眼下に広がる絶景と、それに一見不釣り合いと映る遺構の数々、そこに昔は町があったというもの悲しさにも似た感情、そのような複雑な思いがあるのでは・・・と考えてみた、
まぁ、こんな回りくどい事を考えずとも良いものは良いものである。
小串鉱山を知ったきっかけは、何気ないネット検索でみた小串鉱山の記事、その中の回旋塔の画像でした。
それからいろいろなブログを調べ、訪れることになりました。
この記事を見て、昔のKITみたいに行きたいと思ってくれる人が増えればいいと思い、書くことにしました。
前口上はこれぐらいにして、さぁスタートです。
自家用車はあるのだが、トヨタレンタカーのヴィッツを借りて、長野に向けてアクセルを踏む。
小さい車は小回りが良いというのが理由であった。
小串鉱山跡地の場所は、長野県上高井郡高山村と群馬県吾妻郡嬬恋村の県境に位置し、
標高は1,800mを超えます。
以前は秘境と言えたかもしれませんが、今ではライトプレーンの楽しんだり、登山をする人、プチ秘境を楽しむ人が増えてきております。
小串に行くルートは大きく分けて2つあると言ってよいと思います。
※他にもあると思いますがKITの中では2ルート。
①軽井沢ルート
②須坂ルート
がある。②須坂ルートのほうが、距離として40kmほど遠い。
横浜から車で行くとなると、高速道路を使い、4.5時間から5時間ほどかかる、かなり遠いぞ。
※途中のSA・トイレ休憩などを加味
1回目の訪問は、①軽井沢ルートで行った、そもそも当時須坂ルートを知らなかった。
※たいていのブログも志賀高原ルートが多かった。
関越道を通り、上信越道の碓井軽井沢ICを降りる、そこから146号線を北上、292号に入り、草津を通過する、暗い・薄暗い道をひたすら走ることになった、まだか、まだかと思うほど、遠く感じる、実際にも軽井沢から草津は遠いのだ。
万座道路に入ると、離合ができない道がたびたびでてくる、不安な思いをしながら、
「車くるなよ」と心で唱え進む、どうにか願いが通じ、車と会うことはなかった。
そしてほどなくして、三叉路にでる。(下記の画像)
季節は秋、11月1日、横浜では秋であっても、小串はすでに初冬の様相であった。
積雪がある、進んで大丈夫か考え込む・・・、周りには人はいない、
ここに来る少し前のところに車が1台止まっていた、その車も積雪をみて、どうするか考えていたように見えた・・・。
「行き止まり」という単語が、旅人の郷愁を誘う・・。
時間にして15分ぐらい、行くべきか、戻るべきか、考えていた。
ここからは離合のしずらい道が数キロ続く、問題はそこではなく、路面がアイスバーンとなっていた、
このときは早朝であり雪が溶けるには大分時間がかかるだろう。
先にはもっと雪が積もっているかもしれない、崖の道を走るとも聞いている、『初めて、知らない』という恐怖はやっかいなものだ。
「死ぬことはない、最悪の事態でも車が動かなくなるぐらいだろう、そのときはその時で考えるしかない、でもきっと大丈夫だろう。」と結論づけ、進むことにした。
運転初心者には怖気づく光景だ。三叉路からの3.5kmが長く感じる。
ようやく到着した、ここまでくれば安心である、車も10台ほど止められそうな場所である。KITが一番乗りであった。
遠くに上州の山々が見える、空気も澄んでおり気持ちがいい、
無事に着いたことがさらに気持ちよさを増す。
小串といえば、この索道の鉄塔跡(今後、索道と呼ぶ)である、
なんとも言えぬ、思いになる、侘しさ、寂しさにも似た感情を抱く。
外はかなり肌寒い、普段使いのショルダーバッグを肩にかけ、鉱山跡地におりていく、下に目を向けると鉱山の跡地のような場所が見える、遠くてどのぐらいかかるのか、わかならい。
距離にして、4.5kmほどと記憶している、1時間20分ほどでおりたと思うが・・・。
まぁ、とりあえず行こう!
つづら折りの道が続く、な・長い・・・。
道はかなり下まで続くよ、どこまでも。
山の層が織りなす絶景だ。
小屋に遭遇、何かを観測をするためのものだろうか。
顔を上を向けた、かなり下まで来たことが分かる。あの鉄塔の場所がスタート地点だった。
ようやく平坦な道にでる、鉱山跡地と納得がいくようなものが見えてくる。
カモシカに遭遇。さぁ、いろいろと散策だ!
こんな道を下り、砂に足がとられる。
円形の遺構が見えてきた、さぁ下りるぞ。
あれは、なんの建物の遺構か?
こんな坂を上り、俺は何をやっているんだろうと少し思いながら、進む。
山を1つ越え、2つ越え。
近代遺構との遭遇。
熊笹の道を歩いていく。
かなり遠くまできたらしい、距離感が良くわからない。
小さな川がある、どこから流れてきて、どこに流れていくのだろうか。
また、こんなのを登り、
手をつかい登り、少し疲れてきた。
少し戻り、ふもとの方を見ると「??!」
「建物がみえるぞ!!」行ってみよう。
御地蔵堂に着いた。
机もあり食事をとることもできる、反対側には簡易トイレも設置されている。
最盛期の小串の写真です。(御地蔵堂の中に飾ってあった)
町が形成されており、学校・診療所・商店を持ち、まさに天空の都市であった。
これまで見てきた遺構は、これだったのかな・・・。
石版に地図が書かれている、見づらいんですが!!
マーケットや独身寮などが見てとれる。
足の疲れも回復したので、再び歩き出す、
まだ、探さなければならないものがある、ここに来る目的となった「回旋塔」だ。
このとき、どこに回旋塔があるか、わからなかった、もっと調べてくればよかったなと
少し後悔をしながら、散策をする。
車を止めている山上を見る、まだ帰れないな、目的を果たしてからだ。遠くまで来たものだ・・・。
さらに奥に進む、先ほどまでとは逆側を散策していく、
いつも旅でもらう観光マップのありがたさを感じる。
!!
見えた!!あとは歩をすすめるだけだ。
ここで子供たちが遊んでいたんだな。いまは誰もいない、皆町を離れたが、
お前はこれからも、ずっとここにいるんだな・・・。
反対側から撮影。帰るべき山の端見える、そろそろ戻ろうか。
白い車が見える、土に戻ることもできない・・・。
つぶれた家。
来た道をなぞるように帰る。
寂しげだけど、きれい景色だ、新緑の季節であれば、また違った顔を見れそうだ。
「!!??」
「なんだと!!」
かなり上に登ってきた時、右側には階段を発見した!!
ここれから下に降りれるのだ、そしてこの先には先ほどの御地蔵堂につながっているのだ。
※このルートは2回目以降に使うことになる。
KITの使ったつづら折りの道は車用だったのだろう。
まぁ、急ぐ旅でもないので、結果オーライだな。
戻る際、鮮やかな山が見える、よく見るとこちらもつづら折りの山道がある、
これは「いつか登らなくてはならない。」
これは一部では有名な名所(迷所?)だな、「群馬県」
小串の索道跡見える、なんとも言えない光景です。これで鉱物を運搬していたのか。
動いている光景を見たかったな。
さぁ、帰るか・・・、
上に戻ると車が数台止まっていた、何時間散策していたのだろうか。
「また必ず来る」と再訪を心に決めた。
このような山上に町があったなんて、不思議なものである、2,000人が生活をしていた、
今では1人もいない・・・。
現在はライトプレーン(ラジコン飛行機)や登山・プチ秘境散策の聖地になっているようだ、
ラジコンを飛ばしているひとが数名いて、たのしそうだな、少し興味をもった。
この時KITは想像をしていなかった、
こんな雲上に自転車でくることになろうとは・・・。それは少し先の話しである。
これで小串鉱山跡の第1回訪問は終わった。
風が吹き抜ける最果ての場所・毛無峠、これからもよろしく。