KITの気ままな旅日記

旅行の記録を公開していきます ≪過去・現在・未来≫

PT 鵜原理想郷に行こう!!(2017年10月8日)

鵜原理想郷(うばらりそうきょう)」

 

なんとも不思議であり、うさんくさい名前だな・・と思っていた。

なぜ、このような名称となったのか、知っている人はいるのだろうか・・・。

 

鵜原理想郷は、千葉県勝浦市鵜原にある半島の一部のことをいうのだが・・・、

理想郷とは理想として書かれた幻想の世界と言われている、

それは大言壮語ではないのか?!

たしかに写真などを見ると、とても素晴らしい景勝地であることがわかる、

考えていても仕方がない、まずは自ら行ってみてから考えよう。

 

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鵜原理想郷に行くのなら、晴天の時であるべきだ、

今までそのような機会が巡ってこなかった。

10/7の夜、鵜原地域の天気予報をなにげなくチェックをした、

朝からすべて晴れであった!!

この日しかない!! 

そうして、鵜原理想郷のプチプランが決まったのだ。 

 

◆ 鵜原理想郷の場所を確認しよう。

千葉県勝浦市鵜原にあり、いわゆる外房地区にある。

 

横浜もしくは東京から電車で行く場合はどうか。

東京駅から京葉線蘇我駅まで行き、外房線鵜原駅に向かうのが一般的だ。

東京駅⇒≪京葉線≫⇒蘇我駅⇒≪外房≫⇒鵜原

※もちろん、千葉駅経由で外房線の乗り換えでも良い。

 

また房総・特急わかしおで快適に行くことができる、

その際は、鵜原駅は通過するので、1つ前の勝浦駅で下車して、外房線で行く。

 

※気を付けて欲しいのが、

わかしお号は、京葉線ホームから出る。

ちなみに、銚子に行くしおさい号は、総武快速・横須賀ホームとなる。

私も恥ずかしながら、当日まで総武快速ホームと思っていた・・・。

あぶない、あぶない・・・。

 

 

◆ 東京駅から鵜原駅への移動時間は、

2時間15分から2時間30分ほどである。

特急を効率よく使うことにより、1時間50分前後まで短縮することができる、

是非考えて頂きたい、特急券は1,340円である。

 

 ◆装備・持ち物について

・ハイキングシューズまたは登山靴。

すべりやすい場所が多く、雨降り後はぬかるみなどがあり、グリップが効く靴が好ましい、堆積岩がすべりやすい。

・リュックなどを使い、両手は確実に空けよう。

・食べるもの、飲み物を用意しておこう。

鵜原駅に飲み物の自動販売機はあるが、コンビニおよびお店は無い、

鵜原駅に行く前に、食べ物を買っおこう、いい景色を見ながら食事をしよう。

 

では実際に旅日記スタート!!

 

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久しぶりに京葉線ホームに来た、「いつぶりだろうか・・・、」などと考えず、

乗車する。 

 

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 わかしお1号

東京駅7:15発・勝浦行。

当日、東京駅券売機で指定席券を購入する。

房総特急のカラーリング、房総の海の青・白い雲・白い砂浜の白・菜の花・ひまわりの黄色をイメージしているのだろうか。(適当な想像)

良いカラーリングだ。

 

比較的乗客が多かった、団体客がおり、朝からビールで乾杯していた、

大人の良い休日の過ごし方だ。

 

 京葉線は、高速湾岸線・東関東自動車道の横を走っていく、車窓からはディズニーランド渋滞がおきていた。

「世間の大多数はディズニーランドに行く(超偏見)、鵜原理想郷に行く人はどれほどいるのだろうか・・、」などとは考えず、流れる景色を眺めていた。

 

天気予報では、晴天となっていたが、車窓から見える空模様は曇り。

「天気予報、どうなっているんだ!?」と不安に思い、

これでは理想郷の真実を求めることはできない。

 

上総一ノ宮駅から外房・太平洋に近いエリアを走行していく(海は見えない)

それでも、まだ曇りであった。

大原駅・御宿駅を通過しても、まだ空模様に変化はない。

 

 曇りの勝浦駅に8:46定刻通りに到着した。

隣りのホームに停車している外房各駅線に乗り換える、

8:48発と完璧な乗り継ぎダイヤである。

隣りの鵜原駅には8:52に到着した。

 

鵜原駅に降りる人はいないだろうと思っていたが、

いい意味で私の期待を裏切ってくれた。

 

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 鵜原駅に降り立つ。

ロッジ風の待ち合い室があり、そして景観を台無しにする発電設備が無機質にあった。

空はというと、白に水色が交り、回復の兆しを見せ始めていた。

 

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ホームから陸橋をあがり、改札口に向かうスタイルの駅舎である。

鵜原駅は、駅員がいない無人駅であった、

それでもスイカ設備が備え付けられており、スイカ対応駅だった。

 

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駅を出ると鵜原観光案内図がある。

これをみると鵜原理想郷の入口に向かうルートがだいたいわかる・・・。

その隣りには観光案内所があるのだが、まだご就寝中であった。

 

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 観光案内所には、代わりにネコがお出迎え。

「なぜ、鵜原理想郷と呼ばれているか? その謎は君自身の目で見なさい」

と猫が語りかける。

※かけていない。

「では行ってきます、名もない猫よ」

 

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 駅を背にして右方向に歩いていく、地元のお婆さんとすれ違う、

3・4分ほどで左折ポイントが現れる、鵜原」を目指して進んで行く。

トンネルを2つ過ぎると、分岐ポイントが出現する、

Y字の分岐を右方向に進んでいく。

 

ここまでのルートには、看板が設置されており、迷う余地は全くないと言ってもいい。

 

 

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Y字分岐。 

2つ目のトンネルを過ぎると分岐があるが、「鵜原」を目指していく。

ちなみに左に行くと勝浦海中公園に行くことができる。

 

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後藤杉久の碑がある。

鵜原理想郷を知る上で最重要人物である。

 

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 この案内板にすべてが書かれていた、

大正期、後藤はこの地で別荘地の分譲を始めた、

後藤は東京の大臣らを鵜原に招き、大園遊会を開催していた、その席上で

鵜原を理想郷と名付けた」

  

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石碑からすぐの所に鵜原理想郷・無料駐車場が見えてきた。

 

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 無料駐車場を過ぎると、鵜原館の入口があるので、それを躊躇なく入って行く。

 真っ直ぐ行くと、勝場港に行くことができる。

 

 鵜原駅から鵜原館入口までのルート。

 

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素掘りのトンネルを抜けていく、その先は異世界ではなく、理想郷か。 

 

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2つの素掘りトンネルを行く。

※素掘りとはわかならい。

 

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横に目を向けると、勝場港が見える、テンションが上がってきた!

 

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理想郷展望台ハイキングコースの方向看板がある。

昨日の雨で少しだけぬかるんでいる、ほんの少しテンションが下がった。

 

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またもや、トンネルが現れた。

これが最後のトンネルとなる。

 

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トンネルを抜けると、下に降りる階段がある。

これを無視して先に進む選択肢は俺には無い。

 

あと気を付けて欲しい、

全ルートを通して、クモの巣が張られているので頭には気をつけて欲しい。

 

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道には水が流れており、川のようになっていた。

その川の行きつく先には、静かな入り江が待っていた。

「ごとがえり海岸」という。

 

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まだ空には雲がかかっている、

しかしながら、この入り江は素晴らしい。

 

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岩場に道があるので辿ってみる、この奥には船着き場があり、作業をされていた。

このあたりは堆積岩でできており、崩れやすい地層である、そのため海により浸食されている場所が多くあり、それが芸術的な造形をつくりだしている。

 

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振り向くと、陽が差し始めていた・・・。

最初からこのような光景に出会えるとは、幸先がいい、

これは楽しい散策になると確信する、では元のルートに戻ろう。

  

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先に進もう、まだ先は長い。

たのしいルートだ。

 

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 私有地であり先には崖である、「右を上がれ」と謎の石板がある。

※ただの看板です。

 

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お手洗いの標識が多数ある、これはトイレを探す旅でもある。

 

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手弱女平270米という石板がある、

「とれも見ずらい、しかし、これはまだ見やすいほうだ」

 

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少しだけ小高い場所に出た、ここで初めてこの看板が現れた。

南房総国定公園 鵜原理想郷」

 

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海が見え、先には白い円形状の構造物が海に刺さっていた。

※ただの勝浦海中公園だ。

 

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この階段、この地層がとても滑りやすい。

 

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木々のトンネルを通る、

先ほどトンネルが最後と言ったが、前言撤回しよう。

 

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トンネルを抜けると、本当の石碑がある。

篠田悌三郎の歌碑

「崎山に 千原の平ら 虫の原」と刻まれていた。

※篠田とは、大正から昭和にかけて活躍した俳人である。

 

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石碑はこの浸食の地層の上に立っている、

「これには一体、どのような意味があるのだろうか。」

※意味なんてない。

 

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ここからは外洋が見える、

休憩所が見え。その先には天に向く謎の構造物がかすかに見える。

 

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四柱の中に木製の構造物が置かれている、この配置はなんだろうか。

※ただの東屋だ。 

 

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 海が綺麗だ、空が晴れてきたことにより、海が艶やかになってきた。

危険看板がでた、少しだけ気が引き締まる。

 

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御地蔵様が見守っていた。 

 

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ススキが風にそよぎ、手招きをしているようだ。

「この上に登れということか・・・。」 ※そんなわけない。

 

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御地蔵様を振り返る、先に進もう。

 

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右奥には先ほどの石碑には、追手の姿が見える。

※ただのハイキング客。

 

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 手弱女平(たおやめだいら)に到達した。

女性の手のような繊細な丘ということか・・・、わからなくもない。

 

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 南房総勝浦  鵜原理想郷 と彫られている。

ここが鵜原理想郷の最大の景勝スポットである。

 

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この光景が見たかった。

この形と鐘にどんな意味があるか、わからないが・・・。

※ちなみにこれはベンチであり、それに鐘がついているモニュメントだ。

この大自然の中、この構造物との対比が面白いと思う。

奥には「ひとつやま」が見える。

 

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ここにも危険看板がある、この先は崖である。

強風であれば、ここに来ることはできない。

 

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最先端まで来た、左には木々が生い茂り人の侵入を拒む、そして右は崖である。

2歩ずれれば、崖から落ちてしまう、少しだけ足がすくんだ。

 

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この先には道はない、

引き返して次のルートに行くことになる。

 

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「はやく、戻りたい」と心から思った。

絶景は時には危険と隣合わせだ、そんなことを再確認させられた。

 

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これまでのモニュメントをおさらいのように見て行く、そして分岐ポイントまで戻ってきた。

  

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 崖?、森?に鉄製の門が設置されている、中々面白い演出だ。

※演出ではない。

 

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 次の分岐ポイントがきた。

もちろん、降りていく。

 

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くもの巣と悪戦苦闘しながら、進む。

使われていない家のようなものがあった。

 

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一応、道は整備されている。

 

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静かな浜に出会う、

しかしながら、ごみなどが散乱しており、とても残念だ。

名も無き浜である。

 

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ここの波は穏やかであるが、あの岩と岩の間では、かなりの波が上がっていた。

 

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ではメインルートに戻ろう、青空が雲に勝っていた。

 

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毛戸岬(けどみさき)に着いた。

 

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相変わらず見ずらい・・、これは残念なつくりだ。 

 

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大空と大海原を楽しむことができる毛戸岬、この先には小笠原諸島がある。

 

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ひとつやまと手弱女平が見える。

 

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そして最後の景勝地「黄昏の丘」に到達した。

 

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ここからは一望できる、静かなる青だ。

 

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黄昏の丘から振り返ると白鳳岬が見える。

 

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続々と黄昏の丘に人が集まってきた。

 

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 白鳳岬からの眺め。

 

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坂を下っていく、これですべての景勝地を見ることができた。

 

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ここで問題が発生、

「大杉神社」の看板がルート分岐地点にある、しかしながら、どこにあるのかわからなかった・・、もう少し時間をかけみれば、大杉神社のルートが分かったのだろう、

この時は諦めてしまった・・・。

 

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ようやく、看板のあったトイレに出会う、

思いのほか近代的で新しいトイレであった。

 

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最後の坂を下る。

もう終わりが近い、なんだか寂しい気持ちだ。

 

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最も新しいと思われるガイドマップがある。

 

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ここが反対の鵜原理想郷の入口であり、出口でもある。

どちらからアクセスするかは、自由である。

 

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岩を切り抜かれたルートを抜けると・・・、

静かな入り江、船着き場、そして奥には砂浜が広がる。

 

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千葉県にしてこの透明度、さすがに「関東の沖縄」を呼ばれるだけはある・・・。

 

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夏が終わり、海はしばしの眠りにつく・・・。

 

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そして砂浜に鳥居が見えてくる。

 

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八坂神社とかかれている石柱がある。

 

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絵になる光景であり、少しだけ不思議な構図に思える。

 

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海水浴場を抜け、鵜原駅に向かう、標識もしっかりと置かれており、ぬかりはない。

 

 

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朝に左折した分岐に到着する、一周まわったのかと、感慨にひたる。

 

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駅に着くと、ネコがお出迎え。

鵜原駅が猫たちの休憩所になっているのだろう。

 

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「答えは見つかったのか?」と問いかける。

※問いかけてない。

いい猫だ!

 

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 ホームにおり、勝浦駅に向かう。

すこしだけ勝浦を散策して、しおさい号で東京駅に向かう。

 

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 鵜原は決して「理想郷」ではなかった、

「理想郷を目指した場所であった」というのが正しい見方だ。

 しかしこの地上に理想郷などありはしない、

だから「理想」なのだ。

 

リアス式海岸景勝地・最高のハイキングコースであった鵜原理想郷、

是非、ここに来てほしいと思う。

しかしながら、崖など危険な場所もあるので、細心の注意も必要である。

しっかりと準備をしてハイキングを楽しんでほしい。

 

この日は、

8:58鵜原駅を出発、10:29鵜原駅に帰ってきた。

約1時間30分の散策であった、もっとゆっくりとしても良い素晴らしい場所であった。

 

また、帰りの鵜原駅では、

電車が来るまで、約1時間待つことになった。

このような贅沢な時間の使い方をしても、時にはよいだろう。

 

仕事では、日頃から時間に追われており、心に余裕がなくなる、

このように、1時間も何もない駅でのんびりと過ごす・・・、こんな贅沢はない、

まさに現代の理想郷である。

鵜原とは、土地が理想郷ではなく、時に過ごし方が理想なのだ。

 

鵜原理想郷に行こう! 完