湯河原とは、神奈川県南西部に位置する町である、
湯河原は、名の通り「温泉地」であり、
ゆっくりと湯につかり、風情を楽しむことができる場所である。
そんな湯河原を少しだけ歩いてみよう。
競合する熱海温泉はすぐお隣りであり、湯河原は分が悪い、
近年、熱海の駅前は今風にかわり、商店街でのお土産散策・食べ歩きが楽しい町となっており、人気のある観光地となっている。
他方、湯河原は都会の喧騒から離れ、たまには静かに温泉と海と食を楽しみたいと
考えている人に向いている。
まずは、五所神社に到着。
参拝者用の駐車場があるので、停めさせていただく。
なんと、目の前には新幹線の高架が見える、これはすばらしい立地だ!
湯河原駅から徒歩13分ほどの距離だ。
巨大な楠にまず目が惹かれる。
御神木前にはパネルがあり、一緒に記念撮影ができるのだ。
頼朝は戦勝祈願として、この楠に祈願をしている、そして最終的には鎌倉幕府の誕生という歴史の1ページをつくった。
その為、パワースポットとして人気があるのだろうか・・・・。
ちなみに樹齢は850年である!!
手水舎の奥には社務所がある。
こちらが正面の鳥居である。
神社境内は三層にわかれており、境内は適度に大きい。
境内二層目の奥には恵比寿様がおられる。
御祭神。
天照大神 (あまてらす おおみかみ)
天忍穂耳尊(あめの おしほみみの みこと)
瓊瓊杵尊(ににぎの みこと)
彦火々出見尊(ひこほ ほでみの みこと)
鸕鷥草葺不合尊(うがや ふきあえずの みこと)
誉田別尊(ほんだ わけの みこと)
素盞鳴尊(すさのおの みこと)
伊弉諾尊(いざなぎの みこと)
伊弉冊尊(いざなみの みこと)
そうそうたるメンバーである。
社殿の造りがとてもよい、
かつて源頼朝は石橋山の戦い前夜に社殿前において、盛大に護摩をたき戦勝祈願をしたという。
しかし、石橋山では敗走して、しとどの窟に隠れ、安房国で再起を図ることになる、
戦勝祈願したが、その戦いでは負ける、しかしその負けが必要な負けであると考えた場合、この神社における戦勝祈願は、成就したのだ。
参拝中に新幹線が走り抜けていく。
この歴史ある神社の境内、そしてパワースポットのこの地では
新幹線の轟音も心地よい。
社殿から第ニの鳥居、第一の鳥居を見る、この立体的な境内が素晴らしいと思う!
やはり神社も「3D」である。
五所神社、あまり期待をしないで来たが(スイマセン・・・)
すごーく良い神社でした。
これから湯河原駅に行く。
駅に行くまで、沿道には「武者行列」のノボリが複数立てられている、
4月第1日曜日開催である。
新幹線高架下を抜け、東海道本線高架下も通過していく。
ある店の敷地に湯河原温泉の案内板がある。
湯河原は万葉集にも登場する歴史的にも古い土地である、
島崎藤村、与謝野晶子などの文人も湯河原の湯に浸り、筆休めをした、
湯河原駅に到着。
来てみてびっくり・・・(しかも、湯河原駅は初めてかも?!)
真鶴駅のようなものを想像していたのだが、全く違っていた。
よくわからないが、「なんだこれは? すごい!」と感想を持つ。
新国立競技場を手掛ける隈研吾事務所の設定・デザインである。
「木のぬくもりと湯けむりを感じるあたたかな広場」というコンセプトという。
※湯河原町のHPより。
櫻がきれいに咲いている。
これだけで湯河原駅前は華やぐ。
土肥実平夫婦像。
湯河原・真鶴を本拠地とした武将である。
石橋山の戦いで敗れた源頼朝を助け、その後の平家との戦いにも大きな貢献した。
いつの間にか、生まれ変わっていた湯河原駅。
特急踊り子も停車するので、静かに温泉を楽しみたい人にはおススメだ。
駅前のお土産屋で購入して、最後の目的地へ出発する、
これが目的で湯河原に来たと言ってもよいかもしれない。
それは、
西村京太郎記念館である。
五所神社前まで戻ってきた。
この道路は県道75号線である。
その五所神社の真向かいに「明神の楠」がある。
史蹟とされおり、こちらも樹齢800年という長寿である。
では西村京太郎記念館に向かおう。
川沿いに出て、
電車の音がすると振り返ると・・・特急踊り子号である。
思わず撮ってしまう。
「伊豆・踊り子殺人ルート」を思い出してしまう。
千歳川沿いを歩いてく、菜の花の群生が迎えてくれる、
そして川向うには桜並木があり、蕾が桃色に色づいている。
鰻もいる!!
かば焼きが食べたい。
西村京太郎記念館 である。
神奈川県湯河原町宮上42-29
西村先生と言えば、京都にお住まいと思っている人が多いかもしれないが、
今は神奈川県湯河原町に住居を移されているのだ。
記念館は2001年9月にオープン。
1Fは「喫茶にしむら」となっており、軽食を楽しむことができる。
駐車場スペースもあります。
入口を入ると、すでに事件が発生している!!
「亀さん、事件だよ!!」
「湯河原・湯けむり殺人ルート」である。
入館料は大人820円である、
そこには喫茶にしむらのコーヒー代も含まれている。
喫茶にしむらのレジで入館料を支払い、2Fの展示室に上がる。
入口に案内ボードがあったのだが、完全に見落としていた・・・・。
西村先生のサイン会が本日13:00から開催とある。
毎週・日曜日13:00~15:00は西村先生のサイン会が開催される、
取材などの不在以外は毎週行われるという。
電話をして確認してから来たほうがよいだろう。
しっかりと移動リフターもついている。
2Fに上がったところには、亀さんがいる。
「ん?! 亀さん?! なるほど。」
売店もあり、西村先生の小説などが販売されている。
過去の式典のパネル・記事などが貼られている。
ミステリーマップ、もちろん全国展開だ!
トラベルミステリーというジャンルの第一人者、
西村先生の前に人はおらず、後ろにも人はいない。
これまで書かれた小説が展示されている、
自分の好きな本を探す楽しさがある、私は「アルプス殺人ルート」だな。
写真・Nゲージなどが展示されている。
これまで受賞された賞状・トロフィーなど。
直筆原稿も展示されている。
昔の時刻表もある、さすが西村記念館だ。
中央にはNゲージのジオラマがある。
何台もの車両が走っている、北陸新幹線が疾走中。
そして、至るところで事件が起きている、
「西本、現場に急行してくれ!」
私は西本派であった、特にテレビシリーズの森本レオははまり役であった。
1Fの喫茶にしむらでコーヒータイムをとる。
アイスコーヒーを注文、そしてどら焼きもお願いする、もちろんどら焼きは別会計だ。
千歳川を見ながら、ゆっくりとした時間を過ごす・・・・・・・・・・・・・。
そして12:40頃、西村先生がお店に現れた!
店員と何かを話し、奥の席に着く。
店員さんが来て、
「これから先生のサイン会をしますので、よろしければご参加ください」とのこと。
その為には、2Fの売店で小説を購入することが必要となる、
早速2Fの売店に行くと、数人が列を作っていた、
2人分として2冊を選ぶ、次に行きたいと考えている山陰地方を舞台とした小説にする。
これで、西村先生にサインをもらうことができ、お話しもできるのだ。
1Fに戻り、コーヒーを飲みながら・・・順番待ちをする、
すでに喫茶にしむらは満席状態となっていた・・・・。
そして呼ばれる、緊張が走る!!
真向かいに座り、挨拶をして話しをする。
もちろん、鉄道についてだ!!
故郷の長野の列車について、小海線・飯田線・信越本線・長野新幹線など・・・。
さすが西村先生、いろんなことを知っていた!
そして京都人についても教えてもらった(笑)
また、湯河原のご自宅は、東海道新幹線の近くに建て、
その高さは新幹線の高架と同じ高さにつくってもらったとのこと。
想像通りであった、歩いていて新幹線とほど良い距離にご自宅があるのだ、
たしかに最高に立地である。
本にはそれぞれ、名前を書いて頂く。
そして記念撮影である、
西村先生を挟み三人で記念撮影をする、その際は店員さんが撮ってくれる。
握手をして撮影!!
想像以上にお話好きな方でした。
来年は桜が咲く頃にまた来たいなと心に思い記念館を出た。
駐車場に戻る道のりにて、踊り子号と新幹線が通過していく、
湯河原、いいところだ!!
事件は湯河原で起きている!
西村京太郎記念館に行こう!! 完