ついにきました、うなごうじ祭り!!
うなごうじ祭りは通称であり、祭りの最中に寝転がる姿が『うじ虫』に似ていることから、そのように呼ばれるようになったという。
よりによって『うじ虫』である、
なかなかに気になる祭りである。
昔、田舎に遊びに行った時にお店で『うじ殺し』が売られており、
その記憶が蘇ってくる、まぁ、どうでもいいこですが(笑)
牛久保駅に戻ってきた。
本日2回目の下車である、今回も駅周りは閑散としている。
あまり見物客がいないのも寂しい限りである、
複雑な思いを感じながらも、八幡社に急行する。
山車が停まっている、これを明日動くとのことだ。
こちらの山車も明日の本祭で使われる。
お殿様が使いそうなお布団が干されている(違う!)
時刻は14:50頃である、祭り開始まであと40分ほどである。
風に旗がなびく、そして青空が見えてきた、
これから天気が急激にくずれるとは、想像していなかった。
八幡社境内を散策。
創建765年、1,000年以上の歴史をもつ。
参拝を済ませ、待機と撮影スポットを探す。
神社入口にはすでに数人待っていた。
紋付き袴を着た人たちが多くなってきた、
祭り開始は、もうそこまで来ている。
笹踊りと神児舞の予定時間が貼ってある、場所はこの近くということだ。
とりあえず鳥居前で待ち構えることにする。
15:30、定刻通りに開始。
袴装束の男性たちが神社から歩き出る。
白装束の男たちが何かを担いでいる。
一人は塩を抱えている。
その人は見物人に、お清めの塩を振りかけてくれる。
まずは八幡社近くの会所に到着。
この金色と赤い流しが付いた祭具は『ダシ』と呼ばれている。
このダシが非常に重いらしく、数メートル持つだけで、へばってしまうほどだ。
若い衆が交代で担いでいく。
体育会系の乗りと気合で進む感じだ。
進んでいくと、真向かいから別の組が『ダシ』を持ち登場。
道を挟み、対峙する。
これから抗争があるわけではない、
代表者が双方に出向き、挨拶を取り交わす。
挨拶をした後は、ある場所に向けて進んでいく。
さらに別の組とも遭遇する。
そして少し先から太鼓の音と複数のダシが見える。
太鼓に音色にひかれて、急いでいくと、そこには・・・・・・。
ひと際目立つ紅い服を来た3人衆がいる。
笹踊りという踊りを披露する、この祭りの花形である。
顔を隠し、とても謎めいた踊り手であり、
かつ日本の祭りではあまり馴染まない雰囲気を持つ、
朝鮮や中国などの雰囲気をもつ衣装は、やはりというか朝鮮通信使と関わりがあるらしい。
先ほどの組が到着する、ダシを回し、挨拶を行う。
見物客にもお祓いを行い、頭を下げるように言われる。
次にお塩を大量にかけてくれる・・・かなりこぼしてました。
白装束もこの会所を通過していく。
各組のダシが3つ先行していく、向かう先は天王社である。
会所にいたダシも出立する。
そして赤装束3人衆も出立していく、
では追いかけていこう。
いきなり、笹踊りが始まる。
途中で跳躍が入るのだが、速度についていけず見切れる・・・。
独特の踊りで不思議な感じだ、だがとてもいい!!
下手こいた!!(小島よしおではありません)
やんよう神が酔いつぶれていた!!
しかも、もう起こし始めているではないか!!!!
説明しよう、
やんよう神は酔いつぶれて寝込んでしまうと、自分の力では起き上がれないのだ、
だから起こしてもらわなければならないのだ。
次のチャンスを待つ!!
よく見ると、電信柱に『笹踊り』の写真が貼られている、
ここで踊るという『踊り場』を示しているのだ。
そして再び、笹踊りが始まる。
人形のような動きをする。
そして跳躍!
また?!
やんよう神の存在を忘れていた!!
笹踊りに集中しすぎていた・・・。
やんよう神は行列の最後尾におり、笹踊りの囃子方の役割をもつが、
笹踊りが終わった後、皆で肩を組み、そして路上に寝転ぶ。
爆音が聞え、目を向けると、爆竹をやっていた。
爆竹に進路を塞がれ、立ち止まるやんよう神たち。
これもうなごうじ祭りか?!
これを直立不動でみている笹組とやんよう神がおもしろい。
最初は「なんなんだ?」と思ったが・・・、
しばらくすると、『これを求めている私がいる!』(笑)
この辺りの道幅は狭く、渋滞がおきている。
ある人はこう呼ぶ『うなごうじ渋滞』と・・・。(嘘)
ここが天王社である。
八幡社の末社、うなごうじ祭りのお旅所でもある。
牧野成定公廟。
すでにダシが2つ到着している。
ダシが到着する。
この柱にダシをくくりつける。
最後の4つ目のダシが到着した。
すべての組が天王社拝殿前に到着した。
そして行われる笹踊り。
笹組が到着すると、笹踊りが披露される、そして拝殿内では稚児舞が行われている、
二つ同時に見れるとは、贅沢な限りだ。
2つのテレビを同時に見ているような不思議な感覚に陥る・・・。
昼の部・最後の笹踊りが終わる。
拝殿内では引き続き踊りが奉納されている。
そして、やんよう神が登場。
※注意 神様です。
※注意 神様です。
これで八幡社から天王社への行列は終わりである。
1時間後の18時から、ここ天王社から八幡社へ行列が出立する。
折り返しである、おそらくは何かを持ち帰るのだろう(ざっくりとした説明)
牛久保の城主は、領民あっての城主であると考え、領民を大事にしていたという。ある年、城主は日頃からの領民たちの労をねぎらう為、城中に招き、酒・食事をふるまったという。
領民はその酒に深酔いをしてしまい、まともに帰ることができず、道に寝転がりながら、互いに助け合って帰ったとされる。
この時の領民の喜びを祭りに盛り込んだものであり、城主の善行を忘れない領民たちの
こころを今に伝えているという。
この起源を聞いても若葉祭(うなごうじ祭)が良い祭りであることがわかる。
善政する当主は良いものである、
今年は米沢に行ってみたくなった・・・。
4つのダシが境内にたつ、
風は無くなり、空には雲が増えていていた。
これから一旦ホテルに戻る、
牛久保(豊川市)のビジネスホテルをとっている、場所は牛久保駅を挟み真逆である、
駅から徒歩15分ほどの距離である。
チャックインをして軽食を食べ、夜の部に行く予定であった、
ホテルに向かう最中にスマートフォンに悪魔の宣告が入る・・・
「豊川市に雨雲が近づいています」
たしかに風に水分が多く含まれているように感じる、
そして風もでてきている・・・、
さらには寒い、とても寒いのだ。
今日は横浜に遊びにいくような感じで来てしまった為、重ね着するものもない、
ホテルに入ると雨も降ってきた・・・。
これは決断するしかない、
雨天中止と・・・・。
ホテルからは打ち上げ花火の炸裂音が聞こえる、
これは風まつりのものだろうか・・・。
うなごうじ祭は夜の部も見たいと思う、
しかし日本には様々な祭りがあって、悩ましい限りではある。
明日は犬山祭だ、
気持ちを切り替えて行こう!
うなごうじ祭編 完