漬物と言って、多くの人が思い浮かべるのは、たくあんだろうか、
東海寺の僧・沢庵が考案したと考えられている。
たくあんは、大根を干し、塩を入れた糠で数ヶ月つけたものである。
今回紹介するべったら漬けも大根を使った漬物である、
米麹と砂糖につけた甘い漬物であり、沢庵ほど作る時間はかからない。
江戸時代中期に作られて、東京が発祥の地である。
そのべったら漬けの市が、10月19日、20日に東京・日本橋で開かれるのだ。
これは行くしかないでしょ!!!
わたしは、船橋から来ているので、JR新日本橋駅で下車をした。
新日本橋駅の長い地下通路を歩き、5番出口から地上へアクセスする。
階段を上がる時から、漬物のにおいがする、
これは、まさしくべったら漬けだ!
すれ違ったおばさんが持つビニール袋には、べったら漬けが入っている筈だ!!
『そう、においはだだ漏れである』、電車で移動する人は、対策が必要である。
横断歩道の向こうを見ると、ビニール袋を持った人たちが大勢いた、
『べったら漬けはあっちだ!』とわかる。
右に見えるのは、首都高・上野線である。
ここを左に曲がると、べったら市だ。
ネットの情報では、露店が約500軒というが、本当だろうか・・・。
でも多くの店が並んでいることは確かである。
まず、目指すのは、宝田恵比寿神社である。
なんと、縁起が良さそうな名前だろうか!
この神社を中心に露店が広がる、
元々は、えびす講にお供えするために、前日の19日にえびす講の道具を商うために市がたったことが始まりである。
早速、べったら漬けのお店を発見する、
ここは、新高屋である、もっとも有名なお店だ、そして宮内庁御用達だ。
人が多く、近づけない・・・。
まずは、宝田恵比寿神社に行くことから、散策が始まる。
目印は、空に浮かぶ、この赤提灯である。
こじんまりとしており、いつもは見逃すほどの神社だ。
宝田恵比寿神社には参拝の行列ができており、この周辺は人で溢れかえっていた。
御朱印の列がとぐろを巻いている、この日しかもらえない貴重な御朱印だ。
(正確には、べったら市と正月の期間である)
残念だが、待つ時間は無い。
べったら市といっても、べったら漬けを扱う店より、普通の露店のほうがもちろん多い、ほんの一区画と思っておこう。
だいたい20〜30軒ほどかな、わたしの感覚だが。
この通りはべったら漬けのお店が並ぶ。
ここでも人はあふれかえっており、朝の通勤ラッシュだ。
どのお店も試食は自由、お店で若干味が違うので、好きな味を探そう。
こちらは、金久ブランドのべったら漬けだ。
初めから、べったら市という名称ではなく、
えびす講の市で、べったら漬けを売ったところ、大変評判になり、
いつしかべったら市という名前になった。
右奥に見えるピンクのテントでは日本郵便であり、ゆうパックで全国発送ができる。
このお店は、少しさみしい状態だ。
べったら漬けで、皮ありも売られている、
あまり馴染みがないが、カリコリしており、美味しいらしい。
夜まで営業しており、夜の雰囲気も良いだろう、
平日などは、サラリーマン率が増えるはずだ。
営業時間は、12:00~21:00である。
着物の袖にべったり・・・とつくことから、
『べったら漬け』となったという説もある。
徳川慶喜も好物であったという、べったら漬け。
江戸時代中期から始まり、明治・大正・昭和・平成、そして次へと続いていく。
べったら、べったら・・・。
さぁ、小伝馬町駅に行こう!
べったら漬けを買いたかったが、私にはまだ次がある!!!
べったら市に行こう! 完