KITの気ままな旅日記

旅行の記録を公開していきます ≪過去・現在・未来≫

遠山霜月祭に行こう!《3-1》(2018年12月01日)

とうとうこの日がやってきた!!

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遠山霜月祭の日である。 

 南信州に山々に囲まれた秘境、遠山郷という土地がある、霜月、旧暦では12月から1月をさすのだが、その季節に夜通しおこなわれる湯立て神楽がある、

それが遠山霜月祭である。

 

まだまだ、説明したいこともあるが、まずは出発だ!!!!

 

霜月祭がおこわれる場所は、長野県飯田市(上村/南信濃いづれかの地域)である。

『最寄りの駅は無い!!』と言ってもよいかもしれないが(笑)

JR飯田駅と言っておこう。

 

飯田駅とは、あの長距離・長時間をかけて走る秘境列車・飯田線の主要駅である。

飯田には私の記憶の限りでは4回ほど行っているはずだ、

遠山郷中井侍小和田駅などの秘境駅散策など・・・。

その中で霜月祭を知るのだが、12月の祭ということもあり、実際に行くという考えが

乏しかったのだ・・・・。

 

長野県の12月といえば、ものすごく寒い!!!

霜が降り、道路はアイスバーンとなり、当然ながら夜・早朝などは氷点下となり、

関東在住の私にはとても敷居が高い。

 

しか~し、いまや気候は大変不安定、

比較的暖かい日、例年よりかなり気温が高い日がある、

それに、12月1日は、まだ12月に入ったばかり、いや数時前までは11月だ、

これなら『行ける!!!!』ととっても前向きな考えで決断した。

 

次に問題なのが、アクセス・移動手段である、

列車で横浜から行く場合、

①最短で、飯田駅12:19着となる、移動時間は約6時間・・・

新宿から特急あずさ号で上諏訪駅飯田線乗り換えとなる、果てしない旅だ。

 

今回私が選択した道は、これである。

②新横浜駅8:52発・ひかり505号⇒豊橋駅9:56着

 豊橋駅発10:08発・ワイドビュー伊那路1号⇒飯田駅着12:40。

 このルートであれば、約4時間30分ほど、乗り換え回数は最小限だ。

 

当初は、自家用車という選択肢も考えたが、今回の特殊性を考え断念した。

霜月祭は、夜を徹して行われる、徹夜明けで無事に横浜に帰ってこれる可能性は

約50%だ。(おいおい、低すぎるだろ、軟弱者め!)

 

その車のルートは、大きく2パターンとなる、

中央自動車道・飯田IC⇒三遠南信道路ルート 約4時間

②新東名自動車道・いなさ浜松JC経由三遠道路⇒151号線でひたすら北上するルート

 約5時間

 

※152号・ヒョー越峠経由は、カーブ・道幅の問題で初心者には向かないだろう。 

 

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横浜駅8:52発 ひかり505号に乗車。

車内は満席であった、降車駅の豊橋駅は次の停車駅だ、神奈川県から一気に愛知県へ。

 

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 豊橋駅10:08発 ワイドビュー伊那路1号に乗車。

 

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ここから飯田駅まで約2時間30分ほどの列車旅となる。

 

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長篠辺りを通過中、長篠の戦いで有名だよね。

車内で案内が流れるのがいい!

『う~ん、行ってみたくなったぞ!』

有言実行がモットーのKITだ。

 

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飯田線は、天竜川とともに走る。

飯田行きでみた場合、進行方向左側に天竜川を見ることができる、

しかし天竜駅を過ぎた後、右側へ移動するのだが、しかし飯田駅はすぐだ。

 

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こちらは1号車の指定車であり、ワイドビューは3両編成で運行する。
 

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12時40分少し遅れて飯田駅に到着した。

 

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飯田駅

『こんな赤かったっけ???』と疑問に思いつつ。

 

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それにしても寒い、ものすごく寒い。

先週にも長野県小諸に行ったが、やはり飯田も寒かった、

南信州というがとてつもなく寒い。

 

昼でこれだけ寒いので、夜・朝などは計り知れない寒さになる・・・・・。

その寒さ対策としては、

・イブリッドワームという温かいアンダーシャツを購入(¥4,000)

・厚手のダウンジェット(30%引き)を購入(¥7,000)

準備だけでも痛い出費であるが、今後使うことを考えれば、大丈夫だ・・・・。

 

なぜ、ダウンジャケットを買ったかというと、

今のお気に入りのブルゾンを汚すわけにはいかないからだ、

霜月祭は初めての参加のため、未知数であるが、かなり『煙い』と聞いていたからだ。

 

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飯田駅からはレンタカー移動となる。

飯田駅から徒歩1分、他の大手レンタカー会社は飯田駅近くにはなかった。

久しぶりの軽自動車だ。

 

突然ではあるが、

12月1日の霜月祭は、3つの神社で行われる、

①中郷・正八幡宮   11:00~06:30

八日市場・日月神社 12:00~00:00

③小道木・熊野神社  13:00~01:00

 

今回は、①中郷・正八幡宮 を見させていただくことにした。

理由としては、遠山霜月祭の元来の形で行われていること、翌朝の7時30分までおこなわれるのだ。

他の神社は、比較的短時間である、車でくれば早朝には横浜に帰れるぞ!

 

少し説明しておこう、

遠山霜月祭は、12月初めから中旬にかけて行われる、

2018年は、12月1日から始まり、12月15日の期間にて各神社でおこなわれる。

④木沢・八幡神社 12月第2土曜日 13:00~00:30

⑤上町・八幡宮  12月11日    11:00~07:00

⑥下栗・拾五社大明神 12月13日  9:00~03:00

⑦和田・諏訪神社 12月13日    12:30~00:00

⑧程野・正八幡宮 12月14日    11:00~6:00

⑨八重河内・八幡社 12月15日   13:00~00:00

 

⑩中立・正一位稲荷神社 12月1日 12:00~00:00

 ※②八日市場・日月神社と隔年開催 2019年はこちら。

 

日程により、行ける・行けないが出てくるし、釜数や面数にも違いがあるので、

事前に調べて、好みの神社/霜月祭に行こう。

  

距離的、場所的なことを見てみると、

152号線・秋葉街道沿いに神社がある、

もちろん街道沿いではなく、細い道の先に神社があることが多い。

飯田からみた場合、最も近い場所が程野正八幡宮

最も遠い場所が八重河内・八幡社となる、

今回の中郷・正八幡宮は、飯田から2番目に近い場所となる。 

  

飯田駅から中郷・八幡宮へは、距離にして約29km・1時間ほどかかる。

20kmほど走ると、突然巨大なコンクリート構造物・三遠南信道が出現する、

これは、初めての人には驚きだ、自然の中からいきなり巨大構造物が!!という感じになるのだ。

 

では、飯田駅から別のアクセスについて、少し触れたい。

バスの運行はあるが、ものすごく限定的な使用となる、

バス会社・信南交通にて、土日祝であれば1日2便の運行がある。

 

【行き】

飯田駅発 9:30発・18:00時発の2本

最終バス停がかぐらの湯なので、すべての神社を一応網羅することができる。

 

【帰り】

かぐらの湯発 7:25発・15:55発の2本

 

※行きも帰りもどうにか使うことができそうだけど・・・・。

 

今回行く、中郷であれば、バス停は『行者』となる。 

 

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13時 30分頃、中郷・正八幡宮の入口まで来た。

沿道にはノボリ旗があり、走行中にもわかりやすい、画面左に見えるのは、行者バス停である、この道路は秋葉街道・152号線だ。

 

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霜月祭の石板がはめ込まれている。 

 

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こちらには面のモニュメントがあり、夜間時の凝視は危険だ・・・。 

 

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この道の先に神社があるのだが、まずは歩いていくことにした。

13時35分スタートだ。

 

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坂を上がっていく、それなりにキツイ、汗をかくが空気は冷たいので体には悪そうだ。 

 

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ここで民家が出現、正八幡宮の案内板があった。 

 

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登った後は、少し下っていく、小さい社などがあり、興味が引かれれる。 

 

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八幡宮の屋根が見え、ノボリ旗も見える。

 

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見えてきた!!

眼下には少し開けた場所があり、車が沿道に停まっている光景がみてとれる。 

 

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『ここより駐車禁止』 との看板がある、このU字折り返しカーブを曲がれないからだろうか。

 

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ようやく到着した、中から何かを読む声が聞こえてくる。 

 

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きれいな水が貯えられている、これが釜へ補充する水であろうか・・・。

 

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薪が大量に用意されている、釜を焚くためのものだ、

本祭は11時から始まり、翌日の7:30頃まで行われる、その間を焚き続けるのだ。

この口は正門の真反対の口である、慣れてくるとここからも出入りしてしまう・・・。

 

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13時50分に到着、152号線の分岐から徒歩15分ほどの距離だ、しかし登坂が多いので、

体力はそれなりに使うことになる。

 

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こちらが正面入口だ、最初は恐る恐る扉を開けて入る。

 

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こちらは『七五三引』だろうか・・・。

11時00分から、

1、大祭式(祭典)

2、座揃えの御神酒

3、座揃え

4、大宮祓い

5、七五三引

竈の正面のゴザに太鼓を据え、氏子一人が座って太鼓を叩きながら、

「七五三引」をうたい、氏子がアトをつける。

(中郷の遠山霜月祭より)

 

『七五三引』

 

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〔正八幡社〕の在ます所を ヤンヤーハーハ 清むェー清むには

三浦の塩でな ヤンヤーハーハ 七滝の水

 

これから朝まで何度『ヤンヤーハーハ』を聞いたか、わからない・・・。

 

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湯の上飾り

竈の上に吊るされている、鳥居の形した飾りも見える、

竈の湯気により、踊っているようにも見える。

 

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湯の上飾りの下には、竈が二口の湯釜をおけるようになっている、

神前に向かい、左が「一の釜」右手が「二の釜」という。

 

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薪がメラメラと赤い炎で焚かれている、とても良い色である。

竈の流線形の丸みがなんとも言えない良さがある、

竈が置かれている場所は「舞殿」と呼ばれ、氏子が座っている場所が、観覧席である、右側は拝殿となっており、真向いが先ほどの裏口となる。

 

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平成15年に全面改装された社殿であり、「大宮(おおみや)」と呼ばれる。

右に見える社は、「宮天伯社」である。

 

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中郷の霜月祭

昭和54年 国重要無形民俗文化財 指定だ。

 

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階段を下りると鳥居があり「正八幡宮」とかかれている。

左に見える建物は、休息所と書かれていた。

 

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こちらは大宮の側面にあるお手洗いだ、男性用2つ、洋式・和式が各一つの計四つ。

 

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駐車場は斜めになっている、決して撮り方が悪いわけではない・・・。

ここで仮眠する場合は、場所の選定が重要となる・・。

 

では、車に戻ろう。

 

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大宮の屋根が見える、

14時頃、一旦離れ買い出しに出ることにした。

飲み物と食べ物(夕飯・朝食)を買うために遠山郷の唯一のスーパーに向かう。

※この行動は無駄となるのだが・・・、今のKITには知る由もない。

 

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山々が奥へ続いている、久しぶりの南信州の光景だ。

 

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152号線まで戻ってきた、これから一気に南下する。

 

途中、本日おこなわれている霜月祭の残り2つ、 

八日市場・日月神社、小道木・熊野神社を通過した、やはり中郷のようにノボリ旗が

立てられていた。

また、152号線の沿道にも車が止められており、賑わっているように思えた。

 

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遠山郷にあるヨシマルヤストアーに来た、

ここに入るのは3回目かな・・・・。

おにぎりやパンなどを購入、そしてハッカ糖を購入、しかも5袋だ。

『これがおいしいのだ!!』

 

そして店頭には人が大勢集まっており、まぐろの解体ショーをしていた!!

 

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遠山の霜月祭の像。

鶴岡八幡宮の荘園儀礼として鎌倉時代に伝わったと思われる湯立神楽の祭である。

この像は水の王であり、煮えたぎった湯を素手ではねかけ、人の命を清めてくれる。

ということだ。

 

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こちらがかぐらの湯、温泉に浸かる時間はないので、外から見るだけだ。

営業時間はAM10:00~PM9:00の為、明日朝風呂を入ることはできない・・・

残念だな~。

 

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秋葉街道・和田宿 案内板だ。

近くには、遠山郷土館・龍淵寺の観音霊水、

車で20分ほど南下すると青崩峠などがある。

また秋葉街道沿いには、木造校舎の旧木沢小学校があり、また下栗の里もある。

 

是非、行ってほしい場所である。

 

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では中郷に戻ろう、

飯田に来る前は、中郷・八日市場・小道木の三か所に寄ろうと考えていたが、

ここに来てから、『やはり中途半端なことはやめよう』と思い、中郷の霜月祭

しっかり見させていただくことにした。

 

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15時少し過ぎに正八幡宮の駐車場に到着、

まだまだ空きはある、前日に遠山郷観光協会に電話をして確認した、

17時の到着であれば、問題ありませんとの回答であった。

場所がない場合は、道路に止めて見学をする方が多いですとも聞いた。

 

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さて、祭が終わるのは、明日の7時30分頃、あと16時間以上かかるのだ、

そんな長時間の祭り参加は初めてだ、どのようなものが待っているか、

とても楽しみだ。

 

これから本格的な中郷・正八幡宮 遠山の霜月祭が始まる!!!

 

一旦、ここで終えて次の記事に譲ろう。

 

遠山霜月祭に行こう!《3-1》 完