それぞれの目的地・用途により、はこね号、えのしま号、さがみ号と名付けられ、ホームウェイなどとよくわからない名称のものまである、そして今回乗車するのは、ロマンスカー・ふじさん号だ。
この路線は新宿から御殿場を結び、松田からはJR線内を走行する、いわゆる乗合い路線だ。
かつては、「あさぎり」という名称で運行しており沼津まで乗り入れていた。
今では縮小されて御殿場が終点となってしまった。
横浜から本厚木に移動してきた、最近本厚木に来ることが多いような気がする。
「あさぎり」とは、朝霧高原のことであるが、このロマンスカーでは行かないし、近くでもなく、そのため『なぜあさぎり?』ともいわれていた。
近年、富士山観光が外国人観光客から脚光を浴び、山梨側の富士急行は大変賑わい、専用特急も走るようになった。
だが、富士山は山梨だけではなく静岡側からもアクセスができる。
それをアピールするために【あさぎり】から【ふじさん】と改称した。
反対のホームには新宿行きのロマンスカーが入ってきた、このスカートによるボリューム感がたまらない、スピードは遅いがかっこいい車体だ。
定刻通りにロマンスカーふじさん号は発車する(本厚木9時22分発)
このロマンスカーは小田急線・新松田には止まらず、お隣りの松田駅に停車する、松田駅はJR御殿場線の駅である。
車窓から富士山が見えた、しかしこれが本日の旅の最初で最後の富士となった。
御殿場駅に到着、こうみるとロマンスカーMSEも悪くないのだが先頭車がロマンスカーらしくないのだ。
10時18分、終点・御殿場駅に到着、隣りに停車している御殿場線に乗り換える。
10時28分発の沼津行に乗車、ここではドアは開閉式となる、
ボタンを押さないと開かないヤツだ。
10時31分、南御殿場駅で下車する。
この駅は無人駅であり乗務員に切符を渡すことになる、しかし海老名からSuicaで来た私はこの駅では処理ができずに証明書を書いてもらい、別の駅で清算することになる。ちなみにこの道路は394号線だ。
南御殿場駅、なんとも簡素で寂しい駅だ(この町の人スイマセン・・・。)
ここを曲がり排気ガスとはお別れをする、あとで合流するのだが少しでも静かな道がいいからね。
南御殿場駅⇒沼田の湧き水へ。
単線の踏切を渡る。
昔はこの路線には東海道線が走っていたという、現在の海側の路線ができてからは単線となり御殿場線が走るようになった。
住宅街(?)を通り目的地へ歩いていく。
いつものことであるが、通行人は誰一人としていない!
しかし車はそれなりに走っている、ここは車社会なのだ。
こんなところにビジネスホテルがあった、どのような需要なのだろうか。
少し疑問を抱きながら歩いていく。
ここで394号線とはお別れとなる。
※上の道が394号線。
こういうのも散策の楽しみだ。
ここを曲がる、観光地ではないので看板などは無い。
スマフォが無いと迷ってしまいそうだ。
地図を片手に歩いていたことが懐かしい。
曇り空に少しだけ青空が見えてきた。
車が3台も停まっている・・・おそらくは水を汲みにきているのだろう。
3台とも仲間うちだろうか、かなりの量を汲んでいた。
鳥居前には車3台ほどの駐車スペースある。
池からはすごい量の水が流れている。
看板には二子水源地とかかれている。
残念ながら水くみが終わる気配はなく、水に触ることはできなかった・・・。
全く終わりそうにないんだもん・・・・・。
池には不動明王だろうか。
どのくらいの水量が湧いているのだろうか。
当然だが池はきれいだ、
こういうのは見ているだけで楽しいものだ。
お隣りには黄瀬川が流れている。
近くには二子水神湧水があるのだが、道を見つけることができなかった。
他のブログを拝見すると田んぼのあぜ道を歩いていくらしいのだが、私有地ではないのかな?
再び394号線を歩き富士岡駅に向かう。
途中、諏訪神社で参拝しながら・・・進む。
沼田の湧き水⇒富士見台へ。
富士岡駅を過ぎ、富士見台に来た、向こうには富士岡駅ホームが見える。
左側の丘の下には御殿場線が走っている。
そしてここが富士見台だ。
もう一度言おう!
富士見台だ!
雲が無ければどんな景色が見えたのだろうか・・・・。
その近くには朽ち果てた長椅子があった。
富士見台⇒駒門風穴へ。
ヤフーのマップで目的地を設定してナビしてもらうのだが、
時折遠回りを強いられることがある、迷うことなく目的地にはいくことはできるのだが、最短でないこともある。
回り道をしながら駒門風穴の駐車場を見つけた。
※駐車場を見つけても仕方ないのだが風穴は近くにはあるはずだ。
※ちなみに【ふうけつ】ではなく【かざあな】と読む。
なので、「コマカドカザアナ」となる。
道路を挟んだ真向いを見ると、看板を発見した。
11時56分、駒門風穴に到着、富士岡駅から徒歩20分ほどかかった。
住宅街の脇道を入ったところにある。
近くには民家もあり、ここに地下迷宮があるとは思えない。
この下に洞窟が広がっているとは・・・なんだか不思議な感じだ。
こちらが駒門風穴の入口だ、300円を支払い入場する。
鳥居を抜けていく、ということは社があるのだろう。
洞内は滑りやすいので靴のチョイスには気を付けてほしい。
富士山噴火に伴う溶岩によりできた洞窟である、
鍾乳洞とは異なるので、ご注意を。
洞窟の開口部が石の階段下で待ち構えている、
それは暗く先は見えない、なんだが不気味な気がしないでもない。
足元は悪いので踏み外さないようにしなくてはいけない、高さはあるので頭部への注意は最小限で良いだろう。
このように行きと帰りの道はだいだい分かれており歩きやすい。
人は少ないので一本道でも問題ないのだが・・・それは言わないでおこう。
少しアップダウンもありながら先へ進んでいく、
ライトが設置されており明るさは問題ないのだが、これが何かの原因で消えたらと考えると、不安な気持ちになる。
このように看板が置かれ名前が付けられている。
ここは霞峠というらしい・・・。
本当に広い!
怖い気持ちも少しはあるが、残り90%は楽しい洞窟探検だ。
この駒門風穴は、
国指定天然記念物であり、日本最大の溶岩洞窟という、
たしかに名に恥じない地下迷宮(洞窟)だ。
入口から5分ほどで最深部?に到達した。
この立入禁止看板は入口から154mの場所にある、全長は243mあるという。
穴の奥には多数のコウモリや微生虫等が棲息しており、その種類は全国一といわれており学術的にも大変貴重という。
次に枝穴だ、行ってみよう!
こちらにも柵があり行き止まりとなっている、ここまでは35m、全長は105mだ。
足元には波状紋が広がる、溶岩が押し出された後にできた奇景だ。
しかしぬかるみが激しく、ここでUターンすることにする。
蝙蝠座敷跡。
これがコウモリが棲んでいた場所の跡だ。
結構な高低差だ、もう出口は近い。
洞内は夏冬を通じ13℃であり、本日においては外との温度差はあまりない。
外の明かりに見えてきた、『ホッ』とする瞬間だ。
自然の素晴らしさと偉大さを感じるには十分な場所であった。
20分から30分で探索ができる、お手軽なプチ冒険だ。
1万年前の奇跡(軌跡)だな。
洞窟入口近くには三社がある。
・蚕養神社(こがいじんじゃ)
駒門が養蚕で盛んであった頃、風穴を蚕の卵の保存に利用したことに起因する。
・風神社(かぜじんじゃ)
・子安神社(こやすじんじゃ)
駒門風穴諸社。
無事に戻ってきたぞ。
お手洗いの看板に沿っていけば湧水がある。
富士山からの地下湧水だ、
『これはおいしい!!!』
ちなみに隣駅の岩波には岩波風穴がある。
そこは管理(?)されておらず、自由に入ることができるらしい、でもガチとのこと。
私服で気軽にはいくべきではなさそうだ。
駒門風穴⇒富士岡駅へ。
帰りは13分ほどで戻れた。
155号線を通り、黄瀬川に沿って曲がっていく。
155号線で来るのが正解であった、ここを真っすぐに行けば富士岡駅だ。
富士見台が見えたきた。
駅前の観光案内図では、名所・3カ所が表示されている。
・二子湧水(行っていない)
・富士見台(行った!)
・駒門風穴 (行った!)
晴れていれば正面には富士山が見えるはずだった・・・。
12時34分発・沼津行に乗車する。
これは『しもとがり』と読む。
下土狩駅、かわいらしい駅だ。
そして駅前ロータリーには鮎壺の滝がある!!!
ここにあったのか!!
※冗談はさておき、駅前にこんなものを造る力の入れ様はすごい・・・・。
下土狩駅⇒割狐塚稲荷神社へ。
駅から6分ほどで割狐塚稲荷神社に到着。
多くの鳥居が並ぶ・・・、くぐるしかない!
こちらにも鳥居が多く並ぶ、入口は3カ所ほどあっただろうか。
『溶岩塚とキツネの伝承』の案内板だ。
高さ6mある割狐塚(溶岩塚)へ行こう。
大きな岩が目を引く、
これらも駒門風穴と同じく1万年前の富士山噴火の溶岩により形成されたものだ。
こちらも同じだ、周りは全てゴツゴツしており溶岩だ。
では拝殿に行こうではないか。
横を見ると岩から水が湧き出ているのだが・・・・これはなんだろうか。
シンプルな拝殿であるが、次の瞬間驚く!
自動で扉が開く!!
1万年前の溶岩の上に今の技術があるという、なんともミスマッチな・・・・。
ホントッ、おもしろい場所だ。
最後にこの鳥居を通っていこう。
では次の目的地へ行こう!
少し北上していく。
先程の稲荷神社から6分ほどで到着する。
この写真では隠れています・・・。
『世界一小さな公園』だ!!!
ベンチがあり、緑地がある・・・、公園の定義とは何だろうかと考えさせられる。
もう一度言おう!
『世界一小さな公園』だ!!!
面積0.25㎡である。
割狐塚稲荷神社⇒世界一小さな公園へ。
世界一小さな公園⇒鮎壺の滝へ。
住宅街に入り坂を下って行くと水が流れ落ちる轟音が聞こえてくる、そして眼下には滝が現れる、突如住宅街に出現する大自然に違和感と感動を覚える。
ここも伊豆ジオパークの一つ、鮎壺の滝だ。
階段を降り、より近づいてみる。
駅から近い場所にこのような大きな滝があるとは、なんと不思議なことか。
ここも1万年前の富士山噴火の溶岩(三島溶岩)により造られたものだ。
かなりの水量で迫力がある、ここでは黒澤映画・七人の侍のロケ地であるという。
※これでも少ないほうと思うのだが・・・。
これはなんだ?!
オーパーツだろうか?(笑)
気にしないでおこう。
今度は滝の上から見てみよう。
向こうにはマンションが見える、ここの住人は毎日滝を見る生活だ、どんな生活だろう。
さらに階段上からも眺めることができる。
では、あちらに見える吊り橋に行こう。
観光調査だろう、私は県外からだ、ちなみにここは静岡県だ。
吊り橋を渡ると住所が変わる。
鮎壺の滝を正面から見る、高さ9mの落差がある、晴れていれば富士山がバックに見えるのだが本日は見ることが叶わず。
下土狩駅まで戻って来た。
ここから三島駅まで歩いていくつもりでいたが、カラダが勝手にタクシー乗り場へ!
ここからは定番の踊り子号で横浜へ帰る。
横浜までの短い車窓の旅を楽しもう。
車窓を楽しんだ後は絵画の世界を楽しもう!
そごう横浜・そごう美術館の院展に寄る。
よかった!!
《舞い支度》梅原 幸雄
《鼓動》清水 由朗
《天女像の御下(日本橋にて)》加藤 裕子
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