3月23日・・・・千葉の印西市・成田地区に来ている。
そして天気は雨。
『よい所だった!』
これから芝山千代田駅に向かう。
空港第2ビル駅に戻ってきた、これから京成本線で成田駅に向かう。
すこし時間が空きベンチで休憩する、後ろの壁裏では、日本に来た外国人観光客で溢れかえっている、ここは穴場だな。
京成本線で成田駅まで来たが・・・ここでも待ち時間がかなりある、しかも寒い・・。
寒くてベンチに座る気も失せるほど。
『寒さよ、悪あがきしやがって!!』
しばらくして、芝山千代田駅行が入線。
これは直通列車だ、成田~東成田は京成線、東成田~芝山千代田は芝山鉄道となる。
隣駅・東成田駅に到着・・・今は降りない。
トンネルを抜けると航空会社のドックだろうか、無機質な光景が車窓から見える。
日本エアカーゴだ。
ついに到着した最終駅・芝山千代田駅。
屋根がないのでホームに降りた瞬間に濡れるという仕打ち・・・・。
隣り駅の東成田駅は芝山鉄道の終点である、そして芝山千代田駅も終点である、
つまり2駅しかない鉄道、2.2kmの区間が芝山鉄道管理となる。
しかし安心してほしい! 成田駅までほとんどの列車が乗り入れている。
車体に京成グループと書かれており、芝山鉄道は京成電鉄の子会社だ。
何人か降車客はいた、数名は終着駅を見に来た鉄道好きだろうか。
『お前もだ!』
『こちらが正面だな・・・。』と気づく。
しっかりとコインロッカーも完備されているぞ!!(画面右端)
雨が激しく行動範囲は半径20m以内だ(笑)
『なんか、いるぞ。』
はにわの里人の顔出しパネルだ。
『日本一短い 芝山鉄道』とウリをアピールしている。
時刻は12時50分、正面にも何かいる・・・。
これは埴輪馬か、それも三体。
『アレ? ヒト型はいないの?』
手前の航空機がジャマしているし、なんとも中途半端な造りだ・・・。
『緑の大地と「空」がふれあうまち、芝山』
こちらが観光用のマップだ、芝山水辺の里、芝山仁王尊、芝山公園、芝山古墳・はにわ博物館などがある、これは楽しそうだ。
改札の目の前には周辺の案内図があるのだが、こちらは航空関連の建物ばかりが目立つ、
唯一異彩を放っていたのが、航空科学博物館だ。
よくよく考えるとこれも航空関連だな・・・と気づく。
こちら側を歩いても日本エアカーゴと道路しかなさそうだ。
駅舎内に戻ってきた、壁にはハニワが描かれている。
こちらには埴輪が展示されており、芝山鉄道グッズも売られている。
片手をあげている埴輪がカワイイ。
「ヘイ! タクシー!!』
ホームの待合室では埴輪人形が展示されており、お隣りには・・・。
『芝鉄文庫』というものがある。
1つの本に目がいった『猿の部長』
KIT『猿の部長・・・、惑星じゃないの?』
主人公の滝川は猿ヶ島の祭礼中に気を失ってしまう、目覚めるとそこは猿が牛耳る社会であった・・・。
KIT『おいおい、なんか聞いたことがある設定だぞ。』
滝川は猿の部長たちにこれまで培ってきたマーケティング戦略を提案して、不採算部署を立て直していく・・・滝川は元の世界に戻ることができるのか?!
KIT『・・・・・・。』
読んでみるか…。
先程乗ってきた列車が折り返す、これに乗って芝山鉄道の最終駅・東成田に向かう。
東成田駅に到着した。
列車は暗闇の中に消えていき、私はここに取り残されたのだ。
(おいおい。)
『東成田』
コンクリートの柱に年季を感じる。
なんだかホーム全体が薄暗く、汚れている感がある。
『終末旅行』をしているような気分になる、たしかに週末旅行に違いはないが。
壁には日本の祭が紹介されている、
外国人観光客に日本の祭りを知ってもらう為に紹介しているのだろう。
それがホームに並ぶ、どれも超有名どころの祭りばかりだ、
決して『おんだ祭り』『かなまら祭り』『鍋冠まつり』や・・・・、
ましてや『ナーバ流し』などが紹介されるはずはない。
柱が石板のように見えてくる、地下大神殿だ。
現在ではこんなベンチはない、骨とう品レベルだぞ。
向こう岸のホームは薄暗く、もう役目を終えているのだろう、
正面に見える白い水道が物悲しい。
とぼとぼホームを歩いていくと・・・・。
向こう岸に古ぼけた駅名標が小さく見える、なんだろう。
『なりたくうこう』と書かれている。
ここはかつての成田空港駅であった?!
しかも『ひらがな!!』(驚くのソコ??!)
ここは1978年から1991年まで、成田空港駅として営業していた。
東成田駅と改称されたのが1991年、そして今の成田空港駅が開業した年でもある。
しかし東成田(旧成田空港駅)の役割はまだあるのだろう、空港職員などが利用しているのかな・・・。
第2・第1駅の構内は綺麗で人で賑わっているが、ここは正反対だ、
まるで『成田空港の影』のような場所だ。
今では人はおらず、かわりにウグイス(BGM)だけが鳴いている、それがさらに無常観をさそう。
そろそろ、
階段を上りホームから脱出しよう、前方には大文字焼きのパネルが見える。
階段を上がると『何かの窓口』であったモノが見える。
ここで何を売っていたのか。
乗越運賃清算だろうか・・・今となってはわからない。
改札を出るとここにも広大な空間が広がる、まるで祭礼場のようだ・・。
イスが円形石柱をサークル状に取り囲んでいる珍しい光景だな。
(こんな状態で乗る遊園地の乗り物なかったっけ?)
これが最大の謎・巨大レリーフだ!(笑)
『曲水の宴』を表現している。
多くの人で賑わっていた頃には馴染んでいたのかもしれないが、この空間では異彩を放つ。
正面の大階段が地上への出入口だろう。
エスカレーターはもちろん停止している。
日通のジェットパックの広告が寂しげに薄れている。
さて、成田空港に行こうか。
改札を出て右側に成田空港第2ビル駅への連絡路がある。
ちなみに大階段をいけば第1ビルにいけそうだ。
この地点はすでに成田空港であり、第1ビルと第2ビルの中間、成田空港の中心部と
いってもよいのかもしれない。
では、過去から未来へ。
長大な地下道が続く、ゆるやかなに下降していく。
はげましの看板がある(笑)
残り400mだ。
途中クランクを通る。
さらに直線・・ひたすら歩く、距離にして500m。
驚くような距離ではないが、同じ無機質な光景が広がり、精神衛生上500mが限界だろう。(笑)
気になるのは監視カメラ、さすが成田空港内、定距離に設置されており常時監視され
ているという圧迫感。(笑)
これまでのポスターは真っ白(何もない)であったが、
ここにきて『芝山町のしばっこくん』が登場。
こちらも芝山町のポスターだ。
人の声、モノの音(生命の音(笑))が聞こえてくる、
ここを曲がれば現代(成田空港第2ビル駅)だ。
なんだか、懐かしく、ホッとした気持ちになるのはなぜだろうか・・・・。
こちらは一転、華やかだ。
空港内にも埴輪だ。
こちらは『武人』という埴輪だ。
特急の時刻まで約20分の成田空港散策だ。
見た感じ、京成線ほうが乗客が多そうだ。
これに乗れば一気に横浜へいくことができる、なんてらくちんなんだ。
多くの人は東京で降り、横浜まで乗る人は少ない。
15時16分、もうすぐ横浜駅に入線する。
こうして成田地下迷宮から無事に戻ることができた、
楽しい秘境探検であった。
東成田の地下迷宮に行こう! 完