前日に二つの選択肢に悩んでいた。
明日、建国記念日に行く場所についてである。
候補地は、愛知か、群馬か、である。
2/11に、ともに奇祭が行われるのだ。
愛知・豊橋鬼祭 と 群馬・春駒祭 である。
豊橋鬼祭は、祭りの終盤に鬼が痰切り(白い粉)を吐き出すのだ、
この量が半端なく、見物客は真っ白になるのだ。
さながらドリフのコントのように・・・・、これで新幹線に乗るのは恥ずかしい。
春駒祭は、とにかく寒い、沼田の奥地にある川場村であり、積雪地である、たぶん。
先週のおんだ祭で寒さは、もうお腹いっぱいである。
このように、互いにマイナス面がある、
しかし、結果として、春駒祭を選んだ。
理由は、春が恋しい、春駒は言葉通り、春を告げる祭りである、
祭りだけでも春を感じ、そして祝いたいと思った、
そしてこの祭りの雰囲気がすごーく気になった。
それに、春駒祭は、奇祭度が高い、
なぜなら、女装なのだ!
旅芸人の家族に扮するのだが、女性役も男性がこなす。
まさに奇祭だ!
それに最近は、西が多かったので、たまには北もいいだろうと思った。
では、春駒祭に行こう!スタート!
やはり、大宮駅、高崎間は異様に長く感じる・・・。
新幹線ですら、それなりの時間がかかる。
正直、ただ座っているのも飽きてくるものだ。
うとうとしながら、車窓を見ていると、いつしか、神保原駅についた。
この駅は埼玉県北端の駅なのだ、この先は群馬県!
神流川を渡ると、そこは群馬である。
新町駅に到着、ドアが開くと冷たい空気が、車両全体に行き渡る、
車両の空気が、群馬に変わる。
「群馬に来たぜ!!」
もう暫くすると、高崎駅である、
高島屋を従える一大都市である、群馬県一の人口・約37万人を有し、県庁所在地・
前橋を凌駕している、などと乗車時間が長いので、色々な事を考えてしまう。
もう1つ考えよう、
群馬県にある寺院として有名な寺ははどこだろうか?
真っ先に、少林寺達磨寺が思い浮かぶ、写経をしないと御朱印を頂けない寺だ、
そしてだるま市でもめていることでも有名だ・・・。
そしてこれからは花の寺・吉祥寺を推したい!!!
吉祥寺と言えば、住みたい町NO1である、
吉祥寺の「小ざさ」の最中が最高なんだよな~。
「その吉祥寺ちゃうで!!」
公式HPでもそのようなことが書かれていたっけ・・・?!
では群馬で一番行きたいお寺NO1に是非なって欲しい、
吉祥寺で行こう!!
8時16分に高崎駅に到着した、そして、8時24分発の水上線に乗車する、
ここまで来るとドア開閉がボタン式になる、これがないと寒さで死ぬ!!
遠くの山々には、雪があるが、平地には雪が降っている雰囲気がない、
渋川に着いてもそれは変わらない。
渋川と言えば、温泉が想い浮かぶ、温泉いいな〜などと考えいると、ドアが開き、寒さで震える。車内が快適であった為、寒さの耐性がにぶっているのだ。
渋川を出ると、弧を描き、山々が隠れ、利根川が一瞬だけ姿を現わす、
進行方向・左に座ったため、森しか見えなくなる。
うしろには、上州の山々が広がっているのだろう。なんだか、損した気分にさせられる。
※だからこそ、ブログをパチパチと打ち込み、
このような無駄な駄文を打ってしまった・・・・・・・・。
敷島駅を過ぎると、雪が視界に入る、横浜・高崎とは温度帯が変わったのだろう。
そして、岩本駅に着いた、誰も降りる気配がない、
そしてアナウンスが流れ、次は沼田駅である。
寒いなか、未知に飛び込むのは、不安である。
さあ、冒険だ!ドアを開け、飛び出そう!
(ドア右上についている開けるボタンを押し、ホームに降りようの意)
9時12分、沼田駅到着。
まず感想「さみー!!!」
ノボリがあり、「真田の里」「河岸段丘」を継続して推している。
天空という響きはいいよね。
駅のロータリーは閑散としている。
春駒祭、吉祥寺に行く人は、いないのか?
そんな疑問をもちながら、駅前の個人商店で買い物をする。
駅舎の正面・向こう側の4番線乗り場、川場村循環を待つ、650円の乗車賃である。
バスは、ギリギリの9時35分に到着する。
すぐさま、貸切状態でバスは発車する。
駅をでると、バスは高度を上げ、あっという間に町が眼下へと変わる。
そして、神明神社前で事態は急変する、一人、乗り込んできたのだ!
次の沼田高校前でも一人乗ってきた。これでいける!(なにが?!)
あれー、三つ目で全員下車した、これで貸切状態決定である。
乗車してから、20分が経ち、歩道を見ると雪が積もり、歩けそうにない場所がある
やはり歩きは厳しそうだ。
沼田駅・吉祥寺ルート ※イメージ
10:06頃 門前下 バス停で下車する。
見ての通り、時刻表はスカスカである、旅行は計画が重要なのだ。
中川場神社に寄り道をする。
バス停から少しだけ戻る形になる。
田舎の古社という感じだ。
質素であるが、それが良い。
道祖神。
かなり雲が多い、雨・雪でなければ、それでいい。
なんか、遠くで太鼓の音がした気がする・・・・・・・。
では、吉祥寺に向かおう。
徒歩で7分ほどの距離だ。
水芭蕉・永井酒造。
ここには蔵カフェという店舗が併設しているらしい。
時間が余った時には、ここで暖をとろう。
少しだけ、安心した。
冬季には寒さが問題であり、これで不安要素は無くなった!
吉祥寺への案内板が多い、しかも緑だ。
「新宿から京王線で一本だよ。」
互いに迷う要素は皆無だ。
のぼり旗が風になびく、結構風が強く、体感温度が下がる。
到着早々に、太鼓の音が聞こえる、
「もしや、これが、春駒祭の自宅訪問か?」と思い急行する、
カメラマンも周りに大勢おり、確定だ!!
いた!!
個人宅の為、のぞきにはいかないが、唄が聞こえ、団扇太鼓を打っている、
これが「おっかあ」だな。
下の方から、別の組(家族)が歩いてきた、
春駒祭は、旅芸人一家が2組で周っているのだ、
130軒の半分、各65軒の計算、1組では厳しい。
それにしても鮮やかな衣装を着ている。
水色の法被を着ているのが、「おっとう」
その後に付いていくのが、「おっかあ」
その後ろの二人が、「娘」である。
春駒祭とは、
金甲稲荷神社の祭日に奉納される祭である。
それが、2月11日である。
春駒祭は、違いはあれど、山梨・一之瀬高橋、岐阜・白川郷にもあるという。
旅芸人一家が移動すると、カメラマンも一斉に移動する、
走り回り込む者、待ち構える者、様々である。
旅芸人の周りにいると、「邪魔だ!」とカメラマンのおじさんに怒られる。
暗黙のルールがあるのか? 私も気を付けよう。
このおっかあはいい感じだ、こんなおばさんいそうだよね(え?いない・・・?)
おっとうよりも濃い青の法被をきているのが、世話人(勝手に命名)であり、
ルートの確保や訪問先宅を案内する係だ。
おっとうが大変な役回りなのだ、
訪問した先で、お酒や食事を勧められるという・・・・、これを何十軒もこなしていく、おっとうには酒飲みのスキルが無いと務まらないのだ。
ほんとうに辛そうに見える。
ガンバ!!!
おっとうは白い袋を常に担いでいる、そこには「春駒」と書かれている。
おっとう、頑張れ!!
次の旅芸人一家も、吉祥寺方面に向けて歩いていった・・・・。
なんでも、6時に吉祥寺で舞を奉納しているのだとか・・・、大変な仕事だ。
娘2人は元気そうだ、楽し気に雑談しながら歩いている、
それにひきかえ、おっとうは・・・。
おっとうが心配でついて行く(笑)
先ほど行った別の旅芸人一家を発見したので、
今度はそちらにあっさり鞍替えする(笑)
こちらのおっかあは強そうだ、
そして下駄が高く、歩きずらそうにも思える。
個人宅に入っていく、一旦道で待機しよう。
おっかけは、時間を忘れるほど楽しい。
周りの人達は年配カメラマンが多く、長靴を装備しており、春駒撮影のプロたちだ、
私はいつもの靴で少し浸水してきている・・・、そしてここでは超若手である。
車の往来が多い、カメラマンははみだしまくりだよ・・・。
そして車の子供に手を振る一場面。
さらに北上していきます。
個人宅の敷地に入った為、一時待機。
岩観音 610m
田園プラザ 1860m と書いてある。
出てきました、2組が合流して、休憩するとのこと。
世話役が見物客に対して、しっかり案内しており、とてもうれしい配慮である。
昔、正月になると、旅芸人による門付き芸の春駒がやってきて、農作物の豊穣、家族の平穏などを祈って回った、ある年、旅芸人が来ず、春駒よる祈願がなく、
その年は、大不作となり、蚕も全滅したという。
村人は、話し合い、春駒が来なかったことが原因ではないかと考えた。
来年は旅芸人に来てもらおうと探しに行ったが、重病の為来られないという、
そこで、川場・門前町の若者は、春駒を習い、
養蚕の予祝として、舞ったことことを起源とするらしい。
短い休憩時間をとる。
今は風もそれほど強くなく、つらいという思いはない。
そして11:10頃、再開する。
撮影用に畔を歩いてくれた。
とてもできた世話役であった、ありがとうございます。
少し歩きずらそうだった。
2組目も歩いていく・・・。
これで一旦、野外の撮影は終わりとする。
カメラマンの注文が多く、少し控えて欲しいと思うところもあった、
「早く歩け!」「遅れているぞ!!」
いくら相当年下としても、もう少し、言い方を考えたほうがいいだろう。
一方では、「ありがとう!」と言う人もいるし、相殺されていればよいが。
では、吉祥寺で会おう!! 旅芸人一家。
時計を見ると、11時15分になっていた、もう吉祥寺にいったほうがいいだろう。
早歩きで吉祥寺・本堂に向かう。
団体客もきており、少しばかり焦る。
受付があるが、本日は無料とのこと、
今日などは、2・3ヶ月分ぐらい、とれそうなところ、祭りだからと無料にする、
なんて素晴らしいお寺なのだろう。
山門、石仏など、気になるものが多くあったが、帰りにする。
本堂には人の列が見える!いざ、鎌倉だ!
ここは、本堂で靴を脱ぎ、下駄箱にいれる形態だ、
これは、履き間違いがある危険なものだ!
今日は、誰も履かないような靴の為、間違いはないだろう。
本堂に入ると、約50〜70人はいた、かなりアバウト・・・。
側面部の最前列があいており、ここに陣取ることにした。
ここは、とても暖かく、快適だった、おんだ祭とは、雲泥の差である。
あぐらをかき、スマフォをいじりながら、余裕で待機。
12時になると、2組の旅芸人一家・計8人が入場する。
皆、笑顔で出迎える、とても和やかな雰囲気だ。
そして、踊りがはじまる。
おっとう二人は、端であぐらをかき、居眠り。(本当に寝ているわけではない・・)
おっかあ二人は背後に回り込り、団扇太鼓を叩き合いの手をいれ、むすめ四人が踊る。
声もよく出ており、迫力がある、女性とは思えない野太い声が響く。
手にしている馬がうまく撮れない。
手前の木は、演舞後に見物客に配られる。
おっかあにクローズアップ、
奥のおっかあは、なかなかはまり役だ。
約10分ほどで、演舞は終わる。
奥に何かの受付がある、最初はなにかわからなかったが、数十分後にわかった。
くじびきの引換所なのだ。
お狐様もお喜びになられている、そんな表情をしていた。
馬をみせてもらう。
町議会議員さんか?!
貴重な?!集合写真なので、便乗させていただく。
では、春駒祭に来たからには、金甲稲荷社には行かなくては。
本堂の裏手を登って行きます。
本堂が良く見える。
稲荷社はあの天辺だ!
おばあさんが嘆いていた・・・・。
左側通行で登っていく。
お参りをした人は、くじを引くことができる、
お賽銭箱の隣りにあるので、ひこう!
よいカラーリング。
くじは、「永井酒店賞」であった!!
では、賞品・引き換えと御朱印を頂きに本堂へ戻ろう。
先ほどの人が嘘のようにいない・・・・。
本堂に上がり、まず目を奪われるのがこの欄間である。
立体的に造られており、大変立派だ。
皆必ず、このことを口にしていた。
外に出て、本堂を周ることができる、
裏は池となっており、鯉と滝と仏像を楽しもう。
楽しい周遊である、新緑の時にも来て見たい!!
これだけでも素晴らしいのだが、これだけではないのが、吉祥寺である。
素晴らしい御朱印。
流水のごとく、筆が流れる・・・・・、お諏訪の水のごとし。
本堂前にある釈迦堂。
中には重要文化財 釈迦如来坐像が安置されているとの事ですが。
今はこのようなお姿です。
聖観音像と池と本堂と。
鐘付き堂もある、これは打ってよいのか・・・、近づくのを忘れてしまった・・・。
宝物殿、寄ろうと思ったら祭りの為、閉館であった・・・。
大方の仏像は雪に埋もれています・・・、雪が無くなったら来ようかな。
登れる山門はあまりない、ここはいつでも登れるのかな?
入って驚いた!!
仏像が大勢おられる。
参拝者を見ておられるのか。
見られている入口方面を見る、
もう参拝者は大方帰っており、いつもの表情に戻っている。
祭の後の静けさだ。
このお寺は、花の咲く頃に来れば、全く違う顔を見せるだろう、
石仏も花が咲けば、喜び表情に変わるはずだ、
今日の埋もれたお姿もそれはそれでよいのだが。
金剛力士像、味のある造りに2度見する。
こちらも味のある表情をしている。
勅額の「青龍山」は後光厳天皇の筆とのこと・・・、よく写っていないけど。
吉祥寺の真向かいには、「お諏訪の水」という湧き水がある。
名水の里・川場ですからね。
見るからに美味しそうな水だ。
軽トラックが通過していく、
乗っているのは、旅芸人一家であった、次の家庭に向かう。
旅芸人達の春駒はまだ終わらない。
売店のおばさんに手を振る。
驚愕の事実を発見!
直進すると・・・富士山だ!!
永井酒造㈱様・賞品ありがとうございました。
酒粕で鮭を食べます、しゃけではありません、「さけ」です。
バス停に到着。
1日、7本である。
帰りのバスは、13時41分発である。
バス停は吉祥寺入口、待合所があるのでそちらに退避する。
近くで、太鼓の音が聞こえる、旅芸人がまわっているのだ、
川場・門前地区130軒である、大変だな〜と思う。
少し見えたが、カメラマンはほんの数人しかいない。
少し遅れて、バスが到着する、
これに乗れば、終着は沼田駅である、
あとはまったりとするだけだ、とこの時はそう思っていた。
田園プラザ・バス停を通過。
ここは、日本一の道の駅と名高い場所だ!! とどっかで見た記憶がある・・・。
何気なく、帰りのルートを検索していると、とんでもないことがわかった。
14時36分の高崎駅行きを逃すと、
次は、16時過ぎとなるのだ、1時間30分も待つのかよ!!
おそるべし、沼田、いや水上線。
もし、それに乗れなければ・・・、ガクブルである。
あとは下るだけだ!!
どうにか、15時28分には着き、ことなきを得た。
前回の沼田訪問が全くいかされていない、反省だな。
沼田駅ホームに無事到着、ここにも行かんとな~、天狗様。
15時36分に、予定通り高崎駅行きが到着する、ここから高崎も結構遠い。
これで新幹線ワープすれば、どうにか、時間内に家につけそうである。
やはり、沼田は遠い!! それが本日の感想だ!!
そして、川場村・春駒祭、よかった~!!!
今週は、外食は控えねば・・・、そんな予定外の新幹線ときであった。
高崎の空は、春を予感させるものであった。
春駒祭・吉祥寺に行こう! 完