天候の悪く、本日から1泊2日の旅となった。
今日の天気もいつ崩れてもおかしくない、覚悟の上での出発となった。
今回は、遅めの出発となり、東京発9時20分の北陸新幹線である。
東京駅はいつも以上に混雑している、去年ほどではないと思うのは、
北陸新幹線のフォルムは、改めて見てもカッコいい!!
横浜を出る時から少しではあるが青空が出ており、
東京駅に着く頃には、完全な晴天となっていた、しかし富山地地方の曇りは揺るがない、かなしいゾ。
さて、どこから晴れから曇りに変わるのか?
天気は期待せずの東京出発だ。
夏の西馬音内盆踊りが楽しみだ。
北陸新幹線は、昨年9月のおわら風の盆以来か・・・今回も下車駅は富山駅だ。
東京を出て、上野に停車、次は長野駅、富山駅と必要最低限の駅しか停まらない、
まさに一瞬のかがやきだ(なんのこっちゃ)
長野駅で乗務員の交代がある、そこから見える空にはまだ青空があった。
(もうそろそろだろう・・・)
しかし、出発して数分後から、曇が多くなり、空を埋め尽くす、
そして糸魚川に着く頃には、分厚い曇りが海を覆っていた。
天気予報をみて、わかっていたが、事実を突きつけられると悲しいものだ。
かがやきは順調に進む、
あと3分ほどで富山駅に到着するとアナウンスが入る。
富山の次は、終点金沢である、なんだかもったいない気もするが、
終点1つ手前の富山駅で降りる。
やはり、おわら時と違い、降者数は低い、かなり落ち着いた富山も久しぶりかもしれない。
しかし、1つ誤算があった!
富山のホームに降りると、『寒い!!』
薄いタートルネックは持ってきたが、夜が不安だ。
駅舎をでると、こんな天気なのに・・・小雨がパラパラと降ってきた、
『マジかよ・・・』
心の言葉が、つい口に出てしまう。
天気予報通り、かなり不安定な天候になるのだろう。
幸先が不安になるが、まずは荷物をホテルに預けよう。
いつもは、「よーし、いくぜ!」となるが、「今日はどうするか?」である。
予定通り、加茂神社のヤンサンマにいくのだが、何時にいくかが問題だ。
鴨神社は、駅の近くにあるわけもなく、電車の本数も多くなく、バスに至っては一日3本ときたもんだ。
しかも、雨が降り、風も出てくるだろう、闇雲にいくわけにはいかないのだ。
最寄り駅は、呉羽駅となるが徒歩限定50分のコースだ(バスはない)
次の駅・小杉駅であれば、一応バスはある、でも一応である。
コミュニティバスであり、本数もかなり少ない。
加茂神社の最寄りのバス停は下村パークゴルフ場口となるのだが、そのバスであれば
小杉駅南口12時44分となる。
その場合、加茂神社には13:10には着いてしまう。
しかし祭りは、14時からだ、雨風しのげる場所がある保証はない。
※これが初めていく場合も懸念材料となってしまう・・・。
ルート図・時刻表 | 射水市コミュニティバス・デマンドタクシー
このバスルートはヤンサンマ祭を紹介する公式的なホームページで見たのだが、
コミュニティバスは複数のルートがあることがわかった。
そして少しばかり離れているが、そこそこ近いバス停を発見した、
『⑮白石経由足洗線』の白石神社前バス停だ。
これであれば、小杉駅南口発14:02である、
祭りの初めからは見れないが、こんなもんだろう。
では、小杉で時間を潰すことにした、約1時間15分の小杉散策だ。
この小杉という駅、駅前に大きな店舗があるのだ、まずは3・4店舗ほどの飲食街、ゲオ、そしてアルプラザというショッピングセンターがある。
※近畿・北陸・東海中心に展開するヨーカドーみたいなものと考えてください。
ローカル店舗らしい味のある作り、すぐに洋服を見るのも飽き、
店内のベンチに腰掛け、スマホをいじる。
ふと、顔を上げると、特売の商品がかけられてるラックを見つけた、
そこには、多機能スエットが1500円で売っている。
『うーん、ダサい!!』でも買ってしまった、
まさに『しまった!』である。
城端の夜はとてつもなく寒い気がした、その対策だ。
残り1時間は、うどん居酒屋風に入り、「うどんとビールでも飲もうかな・・」などと怠惰なことを考えてしまった。
でももう1人のKITが言う、「観光しろ!」と、これではいつも会社帰りと同じだ!
「オレが間違っていた・・・観光しよう!」
近くに記念館があったはずだ、そこに行ってみよう。
東西自由通路を使い、線路の反対側に渡る。
※知らない土地に行くと、線路を渡ることに難儀する時がある。
こちらはあまり栄えていない側の小杉駅。
あいの風とやま鉄道の駅である。
小杉駅、すこし水色の空が見えている。
富山銀行にやんさんま祭りのポスターがかかっている。
かっこいいポスターだ。
コーヒーは大好きだが、この川の色は好きではない。
小杉の町は寂しく、人とすれ違わない、「ここはオレの田舎か?!」
でも、少しばかり青空が多くなってきた。
射水市竹内源造記念館に到着。
竹内源造は、小杉地区出身の漆喰彫刻家である、その作品が展示されている。
記念館前に来たが、しかし人の気配がしない、
これは絶対、誰もいないパターンだ。
ドアを開けると係りの女性が顔を出し、こちらも挨拶をする。
奥から初老の男性がきて、小杉の観光マップと説明をしてくれた。
◆KITは小杉の観光マップを手に入れた。
行ってみよう!
KITの旅は本来ならこれだよ、
誰も来ないような場所を周り、ちょっぴりいいものを見つける、これだよ。
館に入ると正面に巨大な鏝絵(こてえ)が展示されている。
『静かな圧巻だ!』
鏝絵は、漆喰彫刻ともいわれている。
左官が塗る鏝で作り上げた絵(芸術)である。
材料の漆喰(しっくい)は、土蔵や民家などに使われている。
鏝絵は、土蔵の扉などに多くかかれており多い。
江戸時代後期の伊豆松崎・左官入江長八が有名であり、始まりである。
富山小杉も江戸時代から多くの左官職人を出した地域であり、その中でひと際有名な職人が竹内源造である。
なまこ壁、この立体感がいい感じだ。
昔の役場感がみてとれる。
2階に上がると、『鳳凰』がお出迎え。
ここには議長席があったという。
霊鳥・鳳凰、素晴らしい出来だ。
様々な作品が並べられている。
ある地元の製薬会社の天井にあった作品。
天上を舞う鶴である。
玉眼という技法が使われている、目が光る唐獅子の作品だ。
この立体感を見て欲しい。
こちらは竹内勘吉の作品『鶴・亀』である。
源造の父である勘吉作だ。
観光マップを手にして再スタートだ。
見所は近くにあり、20~30分でいけそうな感じだ。
鷹寺近くに観光案内図がある。
赤茶色の道を見ると、富山だな~と思ってしまう。
『旧北陸道と鷹寺橋』
LETTER(旧郵便局舎)
大正13年の建物だ、平成13年の映画『大河の一滴』の撮影現場にもなっている。
今では本屋になっているが、本日は臨時休業であった。
こういう看板があると散策していて楽しい。
旧郵便局舎の前にはバス停があった、
よく見ると、これから乗る予定のコミュニティバスの停留所であった。
なんという偶然だ、これで駅まで戻る必要が無くなった。
十社大神(じゅっしゃおおかみ)に寄ってみる。
1400年より、伊勢神宮の末社として鎮座しており、竹内源造の鏝絵、木造神馬一体などの文化財も多い保管されている。
十社大神のすぐ隣には、小杉展示館がある、こちらも無料である。
小杉貯金銀行本社として明治44年に建てられた和洋折衷の土蔵造りの建造物である。
人の気配はまるでないが、入ってみよう!!
中に入ると定年後と思われる係の人がでてくる。
中は広い、銀行なのに上から見てるようになっている、どういうことか少し気になる。
奥の部屋には小杉焼の展示がある。
淡い緑色の発色が特徴だ。
2階も小杉焼の展示室となっている。
扉の向こうにいくことはできない。
小杉の見所として祭が紹介されている。
銀行なので金庫も当然ある。
この右側に事務所があり、おじさんが座っている。
柱には細かい装飾がある、こういうのも見どころだ。
来館の記帳をして旧銀行を後にする。
外にでると、雨が降ってきた、一気にきたので折りたたみ傘をだす。
小雨より少し強い、傘をさすが風で折れそうになる、
いや折れそうなのは傘ではなくオレの心だ。
コミュニティバスのバス停・荒町でバスを待つ。
この頃には雨が一旦収まったが・・・完全に雨雲が近づいている。
埋もれてしまいそうな散策路ではあるが、
たまには自分の知らない、人も来ないような観光をしてみてはどうだろうか。
たしかに普通の観光客にはおススメはできない、
しかし富山観光・金沢観光の『つなぎ』として旧北陸道の散策は楽しい。
コースも60分と120分コースがある、普段とは違う旅はどうですか?
射水市には一流ではないが、とてもいい場所が多い、
内川の橋巡り、海王丸、新湊・・・なんだかゆっくりな時間を過ごせるそんな場所だ。
『きららか射水市』へ
・
・
・
荒町バス停で数分待っていると、想像通りのかわいいバスが来た、
均一料金なので、整理券は無い、初めての乗車なので、一瞬困惑する、
これは、コミュニティバスの為、観光客は想定してないのだろう。
乗車してたのは、女性1名のみ。
わたしが乗車したので、200円の売上アップとなった。
バスはハイスピードで、路地を曲りながら進んでいく、加茂神社に最も近い場所で
降車ボタンを押す!!
まるでゲームである。
この辺りで、今回の旅の導入編と小杉編を終わりにする。
下村・加茂神社のやんさんま祭りは次の記事へ。
導入・小杉散策編 完