本日は4時に起床、平常運転だ。
(旅行時はいつも目が覚めてしまう・・・なんで?)
『京都・奈良・岐阜の旅』の2日目、スタートだ!!
天王寺のホテルを7時20分に出発、近鉄大阪阿倍野橋駅直結のため、すぐに駅に着いた。
券売機では970円の乗車券を購入する、特急チケットは事前にオンライン購入をしていた、本当に便利になったものだ。
改札の向こうには金峯山寺の特別ご開帳の札が立てられている。
『さすが、近鉄!!』
これから乗車する特急は2両編成だ・・・。
乗客数もこんなものということか・・・なるほど。
出発時刻も早く、観桜期ではないので車内は空いていた、
1週間後とは雲泥の差だろう。
『吉野の桜も見たいが、金峯山寺の御開帳も見たい。』
なら、1週間後でよいではないか・・と思うだろう。
明日は岐阜県のお祭りに行く予定であり、どうしてもこの日程でなければならないのだ。
そして、以前ネットでみた吉野・下千本の開花予報は今日なのだ、
昨日は雨、本日は気温が下がるという、桜は大丈夫だろうか。
思いのほか停車駅が多い、途中から単線となりのんびりと進んで行く。
8時56分に吉野駅に到着した。
かなり手前の駅に『吉野口』という駅があるがとても紛らしい、
間違える人がいそうだ、かなり手前にある駅なのでリカバリーは厳しい距離だ。
一応気をつけてほしい。
改札を出て、まずはロッカーだ。
まだ時間が早いのでかなり空いていたが、観桜期はまず無理と考えるべきだろう。
当初は最近再開されたロープウェイに乗る予定であったが、
ロープウェイの始発は9時20分、まだ20分ほど時間がある。
それまで待つつもりでいたが、駅正面にはバスが待機しており係員が多数構えていた。
(なんかやけに係員が多いことが気になったが・・・。)
話しを聞くと出発は9時10分とのこと。
蔵王堂に行くことを話すと、バス終点の中千本から下って15分、駅から行けば登り20分、上り下り・・・どちらを選ぶかということだ。
『うまい誘導方法だ。』
しかし、ロープウェイに乗る選択肢がないのには違和感。
折角だからと、バスで中千本に行くことにした、バスの席はほぼ埋まった。
バスから見える桜は2部咲きから3部咲きだ、それでも蕾よりははるかにいい!
吉野駅⇒中千本公園(バス移動)
中千本バス停に着いた、下っていこう!
下って来る人は少ない・・・どこに行くのだろうと気にはなったが、考えても答えはでないので、スルーする。
空は真っ青だ、天気よもってくれ!!!
方向を示す石柱がある、こういうのは助かる。
では蔵王堂に向けて下って行こう。
向こうに見えるのは桜の群生地だろうか。
満開まで、あと7日から10日ぐらいか?!
分岐が現れる、もちろん行き先は蔵王堂だ。
だんだんと記憶がよみがえってきた、ここを歩くのは2回目だ。
前回は出張帰り・翌日に来たのだ。
そしてビジネスシューズで奥千本から下ってきたのだ・・・・。
(案の定、翌日筋肉痛となった・・・。)
よい感じの商店街が並ぶ、お店の準備を終えたばかりの様子だ。
中千本公園⇒勝手神社へ。
まずは、勝手神社に参拝。
社殿が無いのは平成13年に不審火により消失した為だ。
再建のために募金を呼びかけている。ご神体は吉水神社に退避しているという。
このような伝承があるという、
吉野に兵を挙げた大海人皇子(のちの天武天皇)がこの神社の神前で琴を奏でていると、振袖山から袖を翻した天女が舞いながら現れ、吉兆を示したという、これは歴史ある神社だ。
社殿はなく、かつての社殿の写真が貼ってある。
狛犬も苔で目がふさがれており、かわいそうだ、
早くの再建が待たれます。
先へ進もう。
吉野といえば柿の葉寿司、もちろんお店もあるよ!
勝手神社⇒東南院へ。
東南院の山門前に到着、勝手神社から至近だ。
東南院の開基は役行者とされ、1300年の歴史を持つ金峯山修験本宗のお寺である。
金峯山を建てると同時に東南の方角に建てたお寺だ。
奥には多宝塔が見える、これは1937年に紀州野上の八幡宮の境内から移築したものだ。
多宝塔隣にある枝垂れ桜だ、みなこの素晴らしさに足を止めて撮影していた、青空に映える。
『美事だ。』
吉水神社の鳥居が目に入る、時間はあるので行ってみよう。
東南院⇒吉水神社へ。
『 世界遺産 吉水神社』
ここより2分ほどだ。
吉水神社近くには民宿もある、細い道を進むと階段が見えてくる。
坂を上っていく、ピンクのノボリが良い感じだ。
山門に到着。
拝観料400円で中に入ることができる、なんで入らなかったのだろう。
中には源義経が追っ手から逃れ、静御前と弁解が身を隠した部屋があるという。
南朝皇居の石碑がある。
これは、いわゆる南北朝時代の南朝の拠点であり皇居なのだ、そのまんまだけど。
かつては天皇家が対立していた時があったのだ。
南朝は後醍醐天皇、北朝(京都)は足利尊氏が光明天皇をたてた。
義経もそうだが追われたら吉野だ。
(追われたら)『そうだ、吉野に行こう。』となる。
吉水神社の境内には『一目千本』という桜のスポットがある。
ここからは中千本、上千本の桜を見渡すことができる、秀吉の盛大な花見で有名な場所だ。
見れなかった人な為に写真が貼られている、ありがとう。
階段を降りたところには、蔵王堂が見えるスポットがある。
とっても良い景色だ!
商店街を再び歩くと蔵王堂が見えてきた!
この少し見える感じがよいのだ。
こちらから来る蔵王堂は久しぶりだ。
吉水神社⇒蔵王堂へ。
特別ご開帳の看板がでかでかとでている。
階段手前に稲荷神社がある、それには『後醍醐天皇導きの稲荷』とある。
説明板には、
「人びとに心の迷いがあるとき、この神にお祈りするとおのずから道が開けるという言い伝えがあります」とのこと。
私は常に迷っているけどね、人生に!
後醍醐天皇が吉野に入る際、夜道で迷った時に道を照らしてくれたという。
階段を上っていくと・・・。
来たぜ! 金峯山寺・蔵王堂。
昨年の節分会・鬼火の祭典以来だ。
いつきても『デカイ! スゲー!』が最初の感想だ。
逸る気持ちを抑え、まずは脳天大神に行くことにした。
蔵王大権現様への参拝は最後の締めくくりとしよう。
脳天大神・・蔵王権現の化身とかかれている。
『これはいくしかない!!』となるよね。
次は階段を降りていくことになる。
脳天大神へ。
それにしてもスゴイ名前だ。
ここからが苦行となる、階段をひたすら降りる、降りる・・・。
片道だけならよいが行きがあれぼ帰りもある。
途中、足を止め戻ろうかと真剣に考えだが、
『はじめての場所』に行くべきだと考え、自らを説得して歩き出す。
まだまだ続く・・なんせ450段もあるのだ。
まさに下へ下へ・・・。
鳥居をまた通り抜けていく。
途中足を止めて手を合わせる、そして気づくのだ。
ここで手を合わせて写真を撮りながらいけば、息が整うと・・・(笑)
こちらは『岩峯大神』だ。
ようやく階段が終わった・・・時刻は10時18分。
吉野の谷底まで来てしまった・・・といった感じだ。
脳天大神・・・グーグルマップでは徒歩ルートはでてこない。
川の音が聞こえ、とても涼しげだ。
流れる川もきれいだ、流れる音も心地よい。
疲れが癒される瞬間だ。
『この先の道は大変遠いです 階段を戻って下さい』
なんかいい看板だ・・・・。
では脳天大神 龍王院へ。
脳天大神は、頭の病気の平癒、学力向上の願いを叶えてくれる。
こちらは『祖師堂』
中には、不動三尊・役行者・五條覚澄大僧正の像が祀られている。
なんだか不思議な場所であり、お寺に神が祀られている。
空気はきれだし、川はきれいだし、静かだし・・・吉野の穴場かもしれない。
では地上へ目指して登っていこう!!
疲れないペースでいくのだ。
こうして寄り道をしていけば、あまり疲れない・・・。(ハァ、ハァ・・・)
役行者像がお出迎えだ、両脇には前鬼・後鬼を従えている。
いわずと知れた飛鳥時代から奈良時代の呪術者であり修験道の開祖である。
国宝・蔵王堂に行こう!!
頭上を見ると桜が青空に映える。
『吉野朝宮跡』
後醍醐天皇の皇居といえる場所だ。
『南朝妙法殿(みょうほうでん)』
桜がいいね・・・。
少し歩くと蔵王大権現の看板が目に入った。
憤怒の表情だ。
『威徳天満宮』
その前に少しだけ、参拝を。
天満宮が春めいている。
さて、そろそろ行こうか。
再び蔵王堂に戻ってきた。
拝観料1,000円を納め、階段を上がる。
靴を入れる袋を受け取る、これは持ち帰ってよいとの事だ、作りはそこそこのものだ。
そしてお札を受け取る、これで自宅には2つにお札が並ぶことになる。
役行者は、悪に満ちた末法の世を打ち払う強い仏の出現を祈り、金峯山山上ヶ岳に一千日の修行に入る、強い祈りのもと、一千日目に岩倉を突き破って湧出してこられたのが
3体の蔵王権現という。
その姿を山桜の木に刻み、山上(現大峯山寺)と山下(金峯山寺)にある蔵王堂に祀っ
たのが金峯山寺の始まりという。
蔵王大権現は三体並んでおり、
右の方から千手観音(現在)、中央に釈迦如来(過去)、左に弥勒菩薩(未来)と並び、それは仮のお姿である、すべて厳しい憤怒の形相をしている。
権現(ごんげん)とは、『権(仮り)の姿で現れる』という意味であり、その厳しい形相は、悪い世に生きる人々を叱りつけてでも救うための仮りの姿という。
吉野の大自然から生まれた蔵王権現は、仏が神の姿をして生まれてきたことから神仏習
合の象徴であり、自然が神仏そのものであるという修験道の教えを表していますという。
障子による仮間仕切りの部屋に入り、一人で拝観できるようになっている、
家族の場合は一度に入ることになる、個室でゆっくりと蔵王大権現様と向き合うことが
できる。
では金峯山寺を出発しよう。
吉野の山々が壮観だ、ここからの景色は好きだ。
仁王門を抜け商店街に入っていく。
仁王門大修理、早く終わらないかな~。
ロープウェイ駅に向かって歩いて行く。
金峯山寺から15分ぐらいは見たほうが良いだろう。
次に見えてきたのは、銅鳥居だ。
日本三大鳥居の1つとされているらしい・・・。
・金峯山寺(奈良)
・厳島神社(広島)
・四天王寺(大阪)
誰が決めるのかな・・・。
銅鳥居よ、さらば。
さらに下りていく・・・・。
次は黒門を通過。
ここを抜けると吉野に来たな〜と感じる、
今回は帰りに通ったが。
ロープウェイ駅に到着する、駅名は吉野山と言う、下の駅は千本口という、
1時間に4本程度の運行だ。
日本最古のロープウェイといわれている。
運賃は片道450円、往復900円だ。
ロープウェイ車内は満員でおりていく、徒歩でおりても約20分ほどで行けてしまう、
桜が咲いていれば、のんびりと七曲りを降りるのもいいと思う。
上り下りが行き交う。
下にはバスが並びに乗客を待っている、これからどんどん観光客が来る時間帯に入って
くる。よく見ると特急列車が停車しており、出発まで5分を切っている。
次の特急に乗車する予定であったのだが・・・。
『もしかして間に合うかも?!』なかなかスリリングだ。
カラーコーンが邪魔だ、早歩きで駅に進む。
ロッカーで荷物を回収だ、とり忘れたら最悪だ。
次の特急チケットを予約しており、急いでオンラインにて乗車変更をする、
慣れていない近鉄のため、少し戸惑うがどうにか2分前に変更ができ改札に飛び込む。
隣のホームには『青の交響曲』が停車している、
(これは、列車の名前ね。)
大阪阿部野橋と吉野をつなぐ観光列車だ。
※私が乗るのは右のスズメバチだ。
こんな時間に帰る人は少ないのか、車内はガラガラだ。
向かう先は京都駅だ、しかし吉野から京都への直通列車は無い為、
乗り換えしなければならない。
その乗り換え駅が橿原神宮前駅だ。
ここでも金峯山寺の特別ご開帳の木札は立っている。
京都行きの特急に乗り換えする。
駅内のFamily Martでおにぎりやパンを購入する、列車で食べるメシはうまいのだ。
新幹線が通過していく、京都は近いぜ。
京都駅に到着した、最前方の改札を出れば目の前が新幹線の改札だ。
吉野駅⇒京都駅へ。
これから新幹線で名古屋へワープする。
車内はそれそれなりに混雑していた、新幹線はいつでも混んでいるが相当儲かっている
んだろうな〜。
名古屋駅から東海道本線の快速に乗り換える、これがまた混んでいる。
京都駅⇒岐阜駅へ。
名古屋から快速で二つ目の駅が岐阜駅だ。
駅前では何かの催しをしていた、何かは覚えていない・・・。
今は雨が止んでいるが先程までどしゃぶりの雨だっだ。
まずはホテルに行き荷物を置きたい、
バスで川原町に向かう、岐阜城の近くであり長良川の河岸にあるホテルだ。
岐阜駅⇒長良温泉旅館・十八楼へ。
『おもてなしがいい!』
最近ビジホばかりで忘れていたのかも。
外には長良川が見える。
まだ時間は早いので町歩きに繰り出すが雨が止んでいない、大雨の岐阜〜。
少し青空が見えてきた、今日はこんな天候なのだ、ゲリラ豪雨的な感じだ。
岐阜駅に着いた時はスコール状態だった。
目的地はここだ!
十八楼⇒正法寺へ。
岐阜の大仏さまだ。
『正法寺』
知る人ぞ知る、岐阜大仏。
なんせ、日本三大仏なのだ!
受付で拝観料200円を払い入場だ。
撮影可能なので控えめに撮らせていただく。
とても親しみやすい表情をしている。
『バッチグー。』
そして胎内には薬師如来像が安置されている。
特徴は少しだけ前傾姿勢なのだ、だから参拝客を覗き込むような形になる。
周りに五百羅漢像が並ぶ、一周回ってみよう。
とてもよいのもを見せて頂いた気分、大仏といえば、奈良・鎌倉そして・・・。
あとはどこだろうか?
次に道路を挟み岐阜公園を歩いてみる。
『川端康成と東山魁夷』
気になる展示を発見したが時期が早かった。
『残念!』
『岐阜市歴史博物館』
こちらは『名和昆虫博物館』だ、
国内有数の昆虫博物館だ。なんでも春の女神と呼ばれるギフチョウが目玉らしい。
大人500円らしいよ。
公園内には金華山のロープウェイ乗り場がある、以前登ったことがあるので今回は行かない。
ここでも桜が咲いている。
山上には岐阜城が立っていた。
織田信長の居城であり、周辺の住民町を整備して岐阜と名付けた。この山は金華山とい
い標高329mだ。城からは雄大な景色を見ることができるぞ!
川原町に戻ってきた。
長良川といえば鵜飼だろう、その観覧船が停泊している。
近くには鵜飼の乗船場がある。
すっかり晴れた!!
でも油断ができないのが今回の旅だ・・・。
本日泊まる旅館を横目に、少しだけ川原町を歩こう。
江戸時代には長良川の水運を利用して材木商や和紙問屋などにより栄えた町だ。
広くはなくコンパクトにまとまっている町だ、格子戸の家屋がいい感じ!
とてもスッキリ見えるのは電信柱が無いためだろう。
十六銀行は岐阜に本店を置く、ここも川原町仕様になっている、
野田聖子・・・・。
ではホテルに戻り夕飯と温泉だ!
長良温泉の老舗旅館『十八楼』
部屋に荷物を持って同行してくれるなんて超久しぶりだ!(笑)
『登り鮎』『ながらういろ』
ともに岐阜の銘菓だ、登り鮎をお土産で買ってしまった・・・。
廊下に貼ってある。
『1300年の揺るがない伝統 鵜飼』
この旅館では名人戦も行われていた。
名人戦!!!
温泉を楽しみ、ロビーに来てみると・・・。
鵜のはく製が飾られていた。
そして本のコーナーがある。
『川原町文庫』という。
『岐阜県歴史散歩』をのんびりと読む、窓の外は暗く何も見えないが、
長良川がゆったりと流れているのだろう。
なんて贅沢な時間だ・・・と夜が更けていく。