KITの気ままな旅日記

旅行の記録を公開していきます ≪過去・現在・未来≫

PT ナーバ流しに行こう!(2019年05月24日)

とうとうこの日が来た!

本日は、5月24日(金)だ。

 

どうにか有給をもらい、出発の日を迎えた。 

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では言おう!

本日は「ナーバ流し」の日だ!!

 これを知ったのは2年ほど前だろうか・・・、なんて不思議な名前なのだろうかと思い、とても興味が湧いた。

ネットで検索してもあまり情報がでてこないが、無いわけでもない、

行方市商工会」のHPのエリザベスさんには感謝だな・・・(笑)

 

ナーバ流しの行われる場所は茨城県行方市蔵川地区だ。

※ちなみに「なめがた」と読む、普通は読めない。 

 

行方市霞ケ浦、北浦の間に挟まされた土地だ。

  

横浜から行方市蔵川には車でいくほかない、

最寄りの駅から徒歩2時間以上、もちろん頑張れば歩けるが・・・現実的ではない。

車では横浜から約2時間ほどかかる場所だ。

 

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9時05分に蔵川に到着した。

横浜を6時30分頃に出発したので、2時間30分近くかかってしまった。

丁度、通勤時間に被ってしまったことが敗因だろう。

 

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ナーバ流しの準備をする場所の近くには、駐車するスペースがない、

路上駐車は避けたかったので近くの公園の駐車場に停めた。

※正直なところ、路上に停めても問題ないように思えたが・・・。

(これは自己責任で。)

 

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そのため、駐車場から徒歩で20分近くかかってしまった・・・。

周り一面は田んぼ、とてものどかな光景が広がっている。

 

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寶泉寺で御船神社の氏子たちが藁細工を作っているという、これから向かう先だ。

ナーバ流しは御船神社の神事なのだ、その準備をする場所が寶泉寺なのだ。

そして寶泉寺はグーグルマップには載っていない、残念ながら。

 

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寶泉寺の場所は少し坂を上がった場所にある。

道路から石板が見えるので、それを参考にしてほしい。

 

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蔵川区防災庫脇の坂を上がっていく。

 

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氏子三人がブルーシートの上で藁細工などの神具を作っていた。

 

緊張する瞬間だ(笑)

KIT「おはようございます・・・本日は見学させてもらってもよろしいでしょうか?」

黒い服のおじさん「いいぺっよ、好きに見てって。」

         ※イメージ、こんな感じでした。

 

黒い服のおじさん「何かの取材か何か?」

         ※実際には茨城の方言なので憶えていない・・。

 

KIT「ただの趣味です、全国のお祭りや寺社仏閣などを周っています・・・。」

 

 

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邪魔しない程度にお話しを聞かせて頂く。

皆さん、ほんとに穏やかな人たちでした。

 

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こちらは男根だ、

おじさんは令和なのでいつも以上に大きく作っていると言っていた。

改元はおめでたいのだ!!

 

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途中から車が到着して四人となった。

手分けをして作成していく。

 

向こうに見えるオレンジの入れ物は見学者2名の為に用意して頂いた。

KIT「ありがとうございます」

別の男性に聞くと、ナーバ流しは六回ほど来ているという、二年に一回のペースらしい。

12年か・・・大先輩だ。

 

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男性器と女性器を合わせて、大きさの確認をしている。

「こんぐらいでどうだっぺ?」

右の方は氏子総代長だ。

 

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この作りこみ具体はどうか?

ただただ脱帽だ・・・・・・・。

 

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時折、秘伝のノートを見て作っていた。

氏子で当番制になっており、だいたい三年に一度ぐらいの頻度と言っていたと思う。

 


ナーバ流し2019①

 

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豊島屋の鳩サブレーのカンカンだ、親近感わくな~。

 

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だいたいは藁で作られていくが、この苗は「毛」という・・・。

ナーバ流しに一切の妥協はない。

 

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男性・女性器のほか、井戸とおけ(柄杓)が藁で作られる。
 

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いつからナーバ流しが始まったのか・・・。

わからない、数百年前でねえの・・・・。

 

秘伝のノートには「苗束流」と書かれていた、これが訛って「ナーバ流し」となったと

教えてくれた。

 

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昔は、田植えの時期にナーバ流しが行われていたという、

女性が田植えをして、男性がナーバ流しをおこなっていた、しかしいつしか田植えの後

におこなわれるようになった。

時代が変われば、取り巻く状況は変わっていく。

 

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願うは、五穀豊穣と子孫繁栄である。

 

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11時少し前に完成した、

8時30分頃から作っているので、約2時間30分ほどの作成時間となるのだろう。

 

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 後片付けがおこなわれていく、

見学者の三人は、先に神田(じんでん)に向かった。

私は最後まで見ていた。

 

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石柱には「蔵川山」と刻まれている。

  

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それぞれに車に乗り込み、移動していく。

徒歩で2・3分ほどの場所だ。

とても親切な方々で、神田はあっちだよ と二人の方が教えてくれた。

 

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見学者の方の後についていく、目の前の田んぼの畔道だ。

 

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うっすら赤い枠を書いたが、この辺りに寶泉寺がある。

 

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11時10分頃から田んぼの畔で準備が始まる。

 

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このゆったり感、のどかさがいいんだよね~。

 

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笹竹二本が固定される。

 

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注連縄が張られる。

 

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井戸を付けるのは、水神を田に迎え入れる為である。

 


ナーバ流し2019②

 

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男根と女陰が固定されていく、

正確には固定ではなく、紐でつなぎ、風が吹けば、動くことになる。

本来の行為と同じように・・・。

塩がまかれ、ご神酒がささげられる。

 

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生殖の様を稲苗に見せて、実りをもたらすように祈る、

それが苗束流(ナーバ流し)なのだ。

 

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11時35分頃、ナーバ流し神事は無事に終わった。

 

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 メディアの要請から、このような構図で記念撮影をすることに。

 

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別のカメラマンからの要請にて、背後からの撮影も。

にこやかに応じてくれる行方蔵川の四人の氏子たち、

なんて穏やかな人たちなのだろうと・・・・・。

 

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本日は氏子四人、見学者四人(内1名は新聞社)の八人がこの場にいた。

 

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自然に朽ち果てるまで、このまま置かれるという、

なんだか行方産のお米が食べたくなってくる。

 

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最後の車が畦道から走り去っていく、

おじさんに頭を下げると、にこやかに頭を下げた表情がなんとも言えなかった。

 

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三人、三台の車が走り去っていく、

この神事、いつまでも続けていってほしいと思う。

 

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道路から田んぼを見ると、景色に同化している、

もしかすれば気づかない地元の住人もいるのかもいれない。

来年は別の氏子たちがナーバ流しを執り行うことになる、その年により藁細工は少し異なっている、異なるはずである、それを見るのも楽しいのかもしれない。

だから、見学のおじさんは六回も来ているのかもしれないと思った。

 

ナーバ流しは5月24日におこなわれる、

2020年の5月24日は「日曜日」であった、仕事の心配なく行くことができる、

そのあとは当分の間、平日が続き、2025年にようやく土曜日におこなわれる。

もしかすれば、働き方改革が進み、社会は週休3日になっているかもしれない・・。

 

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県道185号線、駐車場までの足取りは軽い。

また、ナーバ流しに来るだろう、きっと!

 

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この川は蔵川というらしい。

地区の名前と同じだ。

 

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曲がり角に自動販売機が置いてある、今日は暑かった・・・・・。
さっぱり系のジュースは売り切れており、乳酸菌系のジュースを買った、

『うまい!!』

 

まだ夏ではないが、夏の暑い盛りのジュースは格別だ、

それに気分が良いとおいしく感じる。

 

男根を作っていたおじさんが話してくれたことをふと思い出した。

「ナーバ流し、珍しい風習だっぺ、日本に二つしかない神事だっぺ。」

※方言は適用に書いてます。

 

KIT『もう一つはどこだっぺ???』

 

ナーバ流しに行こう! 完

 

 

 

 

 【ナーバ流し おまけ編】

御船神社の神事がナーバ流しだ、ここに行かなければならない。

使命感!!

しかし、こちらもグーグルマップには載っていない。

 

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が 寶泉寺(宝泉寺)であり、御船神社がある場所だ。

麻生東小学校の裏にひっそりと鎮座している。

 

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小学校横の道を行く。

 

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その奥に・・・拝殿が見えてくる。 

 

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御船神社

 

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ここでナーバ流しを締めくくろう。
 

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周りは竹やぶになっている、

ここの竹を使っているのかも・・・。

 

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では、行方市をもう少しだけ、楽しもう。

 

ナーバ流しに行こう!(おまけ編)  完