「湘南ライナーで旅をしよう!」
お前は何を言っているんだ?
湘南ライナーは旅をするものではない、通勤に使うものだ。
KIT「私にはそんな理屈など通用しない!」
19時10分に東京駅に到着した、今ならライナー券を買い、湘南ライナーの窓際を確保できるだろう。
でも日本橋口のコンビニ・ベルマートで買い物をして、ゆっくりとホームに上がる。
これで退路は絶たれた。
もう窓側に座るためにはグリーン車に乗るほかないのだ。
東京駅ホーム・ライナー券売機、しかし今回はここには用はない!!
これから乗る列車は湘南ライナー5号だ。
湘南ライナー5号は、東京駅19時30分、終点・小田原には20時45分に到着する。
乗車時間1時間15分で小田原駅に着いてしまう。
隣りのホームに停まっている列車はなんだ??
あれは特急踊り子号E257系(新型車両=中央線特急のリニューアル車)
春運行に向けた試運転だろう。
ということで、グリーン乗車券をモバイルSuicaで購入して、
湘南ライナーに乗り込む。
検札が始まってから購入、列がはけてから車内に入ったのだが、窓側の席はまだ残って
いた。
19時30分定刻に湘南ライナーは東京駅を出発する、してもらわなくてはならない。
小田原には時刻表通りの20時45分に着いてもらわないとい
けない。
なぜなら、 20時50分小田原発のロマンスカーの指定券を持っているからだ。
その時間はたったの5分!
これは乗り換えの最小時間、いやギリアウトと言ってよいかもしれない。
もうロマンスカークラブで購入してしまったので、後戻りはできない、
不退転の覚悟で望むしかない!
平塚で多くの乗客が降りたのだが、まだ仲間はいる、
残りの停車駅は国府津と小田原しかない。
東京・小田原間を通っている人もいるんだな〜と感心しつつ・・・。
まあ世の中には新幹線通勤もいるし、珍しくはないけどね。
私のお隣りには品川駅から乗り込んだ人が座っていた、
さすがグリーン車、座席が大きいので手狭感は全く無い。
しかしその料金はライナー券の倍なので、完全な比例関係には無い。
まあ、東京・小田原間、グリーン車を1,000円で乗れるのだから、お得と考えよう。
「小田原、さらにその先へ!」
そんな旅もありだろうか?
降りる時、隣りのグリーン車を覗くと誰もいない・・。
小田原には定刻20時45分到着、
さすが日本の鉄道だ、時刻をしっかりと守る!
ちょうど、階段と階段の中間に車両は停まった、
次は前寄りのグリーン車にしよう、そこならいい感じに階段前だ。
乗り換え時間は少なく、駆け足で上がり、お土産屋に向かう。
「駅弁は?」
無い!
とてもショックだが、気持ちを切り替えて小田急・小田原駅の改札を抜ける。
すでに赤いロマンスカーが停車している。
発車3分前、といっても2分に限りなく近い3分だ。
ホームにはセブンイレブンがあるが、乗り遅れのリスクが高いので諦める。
自販機でミルージュを買うのが精一杯、これを夕飯に充てよう!
って、無理だろー!
本日は天気はよいが、夜になると雨も曇りも晴天も関係ない、
ひとしく平等なのだと再認識させてくれた。
景色は真っ暗だ・・・。
そんなどうでもよいことを考えながら新松田を通過していく。
夜のロマンスカーも趣きがある、そして車内は貸し切り状態となっていた。
駅弁が全ての場所で売り切れており、ミルージュで我慢することになった・・この小さな旅。
少しだけ残ったルマンドを大事に食べる。
これが唯一の救いとなった・・・。
秦野到着・・・。
あっという間に本厚木に着いてしまう、時刻は21時21分だ。
各駅停車・新宿行きに乗り換え、21時25分に本厚木を出る。
2つ先の海老名で下車、相鉄線に乗り換え、横浜へ向かう。
乗車したのは21時35分発・快速横浜行き。
真向かいに止まっているのは各駅停車・新宿行きだ。
これに乗ったらどうなってしまうのか?
葛藤しながら、快速に乗車した。
ホントッに月曜から何してんの?
スイマセンッ!
湘南ライナーで旅をしよう! 完