ついにこの日を迎えた、3月13日・金曜日。
JRダイヤ改正の前日、この日を境に消える列車もあり、明日から生まれる列車もある。
行く列車、来る列車。
ダイヤ改正に伴い、
伊豆への観光特別急行・スーパービュー踊り子号(SVO)は本日で引退となる。
私としては、それほど乗る機会はなかったのだが、とても寂しく感じる。
それでも、乗車回数は通算10回ほどだろうか。
ということで、今回の旅日記は、
スーパービュー踊り子ラストランの旅だ!
ラストランは伊豆急下田16時8分発・池袋行きとなる。
まあ、横浜駅から乗車するのも一つの方法だが、これでは寂しい、
やはりすべて乗り切るべきと考え、伊豆急下田にまずは向かった。
横浜から熱海までスーパービュー踊り子3号に乗り、熱海から1時間ほどあけ、
後続のスーパービュー踊り子5号に乗り、伊豆急下田に向かう。
なんでこんな面倒なことを?
それは・・横浜から伊豆急下田への乗り通しの指定券が取れなかったのだ、
実際には同列車での他の座席はあったのだが、
たまたま2つのスーパービュー踊り子で展望席が取れてしまったのだ。
まさに、カレーパンにカレーをかけて食べるようなものだ。
もう、スーパービュー踊り子づくしとして、今回の旅を締める。
過去から多くの列車にはラストランがあったのだが、
私がそれに行くのはスーパービュー踊り子が初めてだ、
だからとてもワクワクするぞ!!
どんな雰囲気なのだろうか。
横浜駅ではそれほど人は多くは無いが、それでもいつもとは雰囲気が異なる、
5分前からカメラを構える人が黄色の線に立ち始めている。
私にとり、下り横浜ホームに停車するSVOの最後の姿となるだろう、素直に寂しい。
9時58分に到着、車内からアテンダントが出てきて検札を行う、
『これが観光列車だ!』といっていい。
残念ながら、サフィール踊り子には車外検札は無い。
車内は既に満席に近い。
9時59分、横浜駅を出発する!
「さあ、旅の始まりだ!」
東戸塚手前、成田エクスプレスを抜いていく、こういうのが特急列車の醍醐味だ。
大船前のS字カーブ、この光景は素晴らしいと思う。
前を走っている横須賀線をぶち抜け!!
こういう見え方も展望車ならでは、おもしろいね。
SVOのラストランの日に展望席に座れるのはとても幸運だった。
今日は富士山も見ることができて、素晴らしいラストラン日和となった。
あっという間に熱海に到着、到着時刻は10時55分。
先日の新幹線でも東京・熱海間は近いと感じたが、スーパービュー踊り子でも同じ感覚
だ、それだけ魅力的な列車ということだろう。
熱海駅までの指定席しか持っていないので一旦下車する。
熱海からは別の指定席購入者が乗ってくる。
やはりラストランだ、ギャラリーが多い。
熱海では多くの撮影者がおり、さらには熱海駅員だと思うが、こんなものを用意してく
れていた。
ホントに特別っといった感じ、感動だね!
SVOは伊豆急下田へ向けて出発していった!!
さらば!
あとで再び会うことになると思うが。
熱海で見送るのもいいもんだ。
しばらくすると伊豆急下田行きの185系踊り子号が入線したきた。
こちらもそれなりに乗っているように思える、いつもより20~30%増しといった感じ
か?!
この中には伊豆急下田発の最終SVOに乗る人もいるに違いない。
先日、熱海に行ったばかりでもう街を歩くつもりはないので、
上りのスーパービュー踊り子を見送ることにした。
先にも書いたが、本日はスーパービュー踊り子づくしなのだ、
他のことは二の次となる。
30年分の想いをのせて。
ありがとう、そしておつかれさまでした!
251系・スーパービュー踊り子号
入線近くなると再び、さよならボードが登場。
よく見ると列車や海など、伊豆に関係する写真を使いSVOを表現していた。
気になったのは中央にある白い車・・。
11時29分、熱海駅に上りスーパービュー踊り子(SVO)が入線してきた。
熱海駅の力の入れ様は素晴らしい!!
パネルを乗客にむけて見せている。
これを見て「今日はなの日なんだ?」と疑問に思った乗客がいるかもね。
実際に熱海で本日最終運行と聞いて「運命的だ!」と言っていた人がいた。
無事、見送りを終えて、一旦熱海駅をでることにした、
運賃がその分高くなるが、まぁ仕方がない、スーパービュー踊り子への投げ銭だ。
熱海駅の改札を出よう!
気になっているものがあるしね。
たしか改札の外にあるはず。
これこれ!
本日、ラストランの黒板?
熱海は伊豆の玄関のような駅だ、その思い入れはどの駅よりも強いのかも。
ここは、修善寺行きの踊り子が分岐する場所でもある、
ここで中伊豆、東伊豆へとアクセスができる分岐駅と言えるだろう。
SVOは1990年~2020年を走り抜けた特急だ!
熱海の空も晴れやかだ、
明日のダイヤ改正の日・サフィール踊り子のデビューは雨となる。
おもちゃのような機関車、あまり見向きもされない少しかわいそうな場所だ。
次のスーパービュー踊り子は12時18分発だ、
12時にはホームに上がり待ち構えることにする。
リゾート21・キンメ電車が停まっている、
平日もあり、全体的には空いていた、しかし展望席はすでに埋まっている、
この展望席はスーパービュー踊り子を上回るとも言われている、
私も有料特急の時代、東京から乗車した記憶がある。
今は、乗車券だけで乗れるのだ、なんと素晴らしいことか!!
そして、伊豆急下田行きのスーパービュー踊り子が入線する、本日下り2本目となる。
ちなみに最終の3本目のSVOは熱海発14時21分となる。
今度は先ほどとは真逆、最後尾車両に乗車する、しかし展望席というのは共通だ。
12時18分に熱海駅を出ていく、右のキンメ電車はこの数分後に出発する。
さよなら熱海駅!
あと数時間後にはまたくるのだが。
運転席のモニターを見ると戸閉・放送・室内灯・空調・温度などを管理している。
どの車両もあちらこちらに傷を負っている、
満身創痍で東京・新宿・伊豆急下田を走り抜いた、お疲れ様としか言いようがない。
流れていく景色を見るのもおもしろい、
先頭車とは似ているようで、異なるおもしろさがあるのだ。
前々回のスーパービュー踊り子の乗車で気付いたのだが、南伊豆の海岸線を走る際、
海側より山側の座席のほうが海を見やすい、対角線に見れるので、視覚的にこちらがい
い。
伊東駅にも撮影班が多くいた。
少し海が遠くなる、ということは伊豆高原に近いということになる。
ここは特急が通過する駅・富戸だ。
ここでは185系特急踊り子号を行き違う。
伊豆高原駅に到着だ、向こうにはザ・ロイヤルエクスプレスが停泊している。
今日は運行日だったのだが、ここに停まっているということは中止となったのだろう。
ここは伊豆熱川だ、
先日の大人の遠足でも来た場所だ、ホームから海がよく見える。
この光景がスーパービュー踊り子の醍醐味!
この南伊豆の海岸線を超える鉄道路線は数えるほどしかないはずだ。
海の向こうに見える白い建物は、オーシャンフロント南熱川しおさい館だ、
ここからのオーシャンビューの眺めが最高なのだ。
この景色はあっという間に終わる、それほど素晴らしいということだ。
とても名残惜しい!
この海岸線では車内放送がかかり、海の向こうに見える伊豆大島などが紹介される、
その旅情たるや、素晴らしいの一言!
河津に到着した、
もう少しで列車旅も終わるな~と感じながらも、
下田に着くことへの期待が溢れる場所でもある。
もっとも早く感じる伊豆の旅、それだけ考え深いのだろう。
ここでも185系特急踊り子号をすれ違う。
伊豆急行線の車掌さんが側面確認(前方確認)をする、
伊豆急下田はもうすぐそこだ。
13時29分、SVOから出ることになる、まだ乗っていたいのだが、
清掃の邪魔になるから速やかに出なければならない・・・。
清掃の方が待っておりました。
隣りの待避線には別のスーパービュー踊り子号(SVO)が停車している。
私が横浜・熱海間で乗車したSVOかな?!
どちらにしても、このSVOは定期運行を終了した車両だ、お疲れ様でした。
ホームでは皆も名残惜しそうに撮影をしている。
伊豆急下田に到着すると、撮影大会が始まっていた、特にヘッド付近は大人気だ。
私も参加をしなくては! 今日は躊躇はしないぞ!!
アテンダントの方々も記念撮影に応じてくれていた。
こちらは自分たちの記念の為の撮影、
私たち以上にアテンダントは名残惜しいに違いない。
ではホームを出ようか。
下田の駅は入口と出口は完全に分離されている。
帰りの列車は伊豆急下田発・16時07分だ、
まだ時間はある、ラストランを記念して海でも見に行こうか!!
(なんで?)
ではラストラン前の前座となってしまうが、きれいな砂浜に行ってみよう!!
スーパービュー踊り子ラストランへの道 完