KITの気ままな旅日記

旅行の記録を公開していきます ≪過去・現在・未来≫

外房の緑輝く『とある団地』を歩こう!

千葉の外房に気になる団地群を見つけてしまった、行くかどうか少し迷ってしまったけど、気になるなら行ってみよう!ということで行ってみた。

外房線の「とある駅」で下車した、以前より知っている駅であり、多くの人も一度ぐらいは名前を聞いたことがあると思わる場所だろうか・・・。

 

そこからバスに乗り換えて、「とあるバス停」を目指している、同乗者が2人おり、一人はすでに下車してしまい、おじさんと私だけとなってしまった、そのおじさんも私が降りるバス停の数駅前で下車してしまった。

 

バスから降りるとセミのけたたましい鳴き声、夏の日差しの強さに顔が歪む・・すでに汗が吹き出しつつあり、駅に戻るころには悲惨な状態になっているに違いないと心の中で悪態をついた。目指す場所はもう少し先であり、その入口を探さねばならない。また、車の往来は激しく、生身で歩いているのは私だけだった・・。

 

入口を見つけて、道路から離れることができた、数Mしか離れていないのだが、ここには先ほどの車の喧騒とは全く異なる静の空間が広がっていた。

 

2階建ての共同住宅が並ぶ、それは奥へ奥へと続いていた、すぐに察する、人の気配がないなと・・・。

 

人気がないことは何となくわかるのだけど、誰かが見ているのでは? 後ろから誰かが来ていないか・・などと気になってしまう、別に悪いことをしているわけではないのだけど。

 

この共同団地は四方に広がっており、長いメイン道路から少し外れてみた、無意識のうちに靴の音がしないようにしずかに歩こうとしていたことに気づいた。

 

ここは隣りの通りとなるのだろう、一気に直線を歩いてきて、団地の奥地へ辿りつき、今は隣りの通りへと来ている。

 

雑草が好き勝手に繁茂しており、ある雑草は住宅へとその触手を伸ばしていた。

 

時折、風がこの住宅街を吹き抜けていく、雑草がそのたびにざわつく、この風は清涼剤のようにも感じられたが、それ以外の何かを同時に感じてしまう。

 

必ずしも同じような造りとなっていないように思えた。こちらは2階にベランダがあるタイプとなるのだろう、ここにも蔦が繁茂しており、悲しくもどこか美しい光景を作り出しているようにも感じた、その表現が合っているかは自分でもわからない。

 

こちらの建物は窓ガラスが砕け散っており、雨風が時として吹き付けていると思われる、いくら人は住んでいないにしても、それはつらいなと感じてしまう。

 

正面の奥には近代的なコンクリート道路が見える、そして現在住まれている現役の民家も見ることができた、連続した景色でこの対比は興味深く思えた。

 

明らかに増築されている住宅が数件見受けられた、ここは市営住宅だったらしいけど、そういうのはオーケーだったのだろうか。

 

ドアには3桁の番号がふられていた、同じ通りには類似した建物が並んでいため、 酒でも入っていると自分の家を間違えてしまう人もいたのかもしれない・・と今となってはどうでもいいと思えることを考えていた。

 

この家は主がいなくなってから何年たってのだろうか、また何年したらこのような状態となるのだろう、自然とは生命力が強く、人がいないと容赦なく浸食してくるものと私に教えてくれている。

 

雑草と緑ばかりの空間にオレンジの花が咲いている区画があった、なんだかうれしい気持ちになった、少しだけ心が和んだ。この通りを真っすぐに進み、突き当りを右へ進むと、入ってきた道路が見えてくる、ここではその車の存在、音を感じることができなかった。

 

もう少し歩いてみよう、、すべての建物は2階建てとなっている、仮にこのような住宅に住む場合は私は、皆さんは1階・2階、どちらを選ぶのだろうか・・・。

ものすごく悩むことになる、どちらにも一長一短があり、絶対こっちと選ぶことは難しいように思える、かつてここに住んでいた人たちは、どのように決めたのだろうか。

 

電灯は少し心もとない、夜の灯りは十分とは思えない、余計はお世話かもしれないけど。

 

雑草がきれいと思える日がこようとは・・・太陽の日差しに照らされて光っているように見えた、それがさらにもの悲しさを醸し出している。

 

中央の通りを歩いてくると、ここへ辿りつく、ここから先は気持ちが落ち着く、そんな場所だった、この住宅街を歩いている時、数台の車が通過していった、おそらくは抜け道として利用しているのだろう。

 

向こうから車が来た、一瞬隠れようかという気持ちが出てくるが、そんなことをすれば、本当に怪しい人になってしまうので・・・やめた。

 

これはいつ頃に設置されたものなのだろう、新しく思える看板、ここは捨てに来る輩が多いのだろうか、迷惑な話しだ。

 

次に反対側=先ほど入ってきた道へ向かい歩いていくことにした、それでここを離れよう。

 

ここの住宅は道よりもかさ上げされている場所に住宅が建っている、こういう造り方は一般的なのだろうか、特に違和感は感じないが、そんな疑問が浮かんだ。

 

雑草天国・・・そんな言葉が浮かんだ。

 

階段を上がって住宅のドアを見る、階段は上がるけど、それ以上先へは踏み込まないことにした、いくら転居した後だとしても、それはあまりよくない行為のように思えた。

 

向こうにブランコらしきものが見えた、いやブランコだったのだろう、そちらに向かって歩こうとした時、人の姿が見えた。

ブランコに興味があったが、ここで踵を返すことにした、この住宅街は大多数の人が転居をしてしまっているが、一部の人は現在においても住んでいるという、ここは廃住宅街ではなく、空き家が多い住宅街というべきだろう。

 

寂しくて、そして緑きれいな場所だった・・・。

 

今度は出口というべき場所が見えてきた、何事もなく散策が終わろうとしていることに安堵している自分がいた。

 

多くの車が走っている、この景色にほっとする日がくるとは・・・。

すこし複雑な思いを感じた。

 

少しばかりバスが来るまで時間が空いてしまったので、隣りのバス停まで歩くことにした、止まっているより歩いているほうが気分がいい!
相変わらず、人はいない・・・。

 

バス停でバスを待っている、道路向こうにある住宅街・・少し様子がおかしい、

ここも人がいない住宅街では?!

気になったけど、今日はもう人の気配がしない場所は歩きたくない・・・と思いバス停に留まることにした。

 

外房の『とある団地』を歩こう! 完