
千葉県房総半島の外房に「おせんころがし」という一際変わった場所がある、
以前より気になっていたけど、これまであまり気が進まなかったのだが・・・。

ここは千葉県房総半島にある、行川アイランド駅、人によっては秘境駅と呼ばれる、周りにはほぼ民家はなく、廃墟の行川アイランドがあり、いわくつきのおせんころがしがあるのがその理由なのかもしれない

これから駅前を走る交通量の多い国道を渡らなければならない、ドライバーもまさかこんな場所に人がいるとは思わないのか、かなりのスピードで走っている

とはいえ、しっかりとタイミングをはかれば、車の切れ目はある、渡った先にはとても広い空き地がある、ここがおせんころがしの入口です

山と森と雑木林に囲まれた道を歩いて行く、少し不安にも感じる雰囲気、それを肌で感じる

ホテルの看板、すでに破壊されており、辛うじて原型を留めている、もちろんホテルはやっていない

ここがホテルとおせんころがしとの分岐です、迷わず左に行こう!

右にはホテル廃墟があるのだろうが、怖いもの見たさで行くべき場所ではない、ここは静かに通過しよう

足元に看板があります、このマークはなんだろうか、おせんころがしの矢印方向に行こう

突然、鹿が横切った!
もしかしたら、キョンかもしれない、なんでも行川アイランドからキョンが逃げて房総半島で大量に繁殖してしまい、田畑に害を及ぼしていると聞いたことがある

この辺りは猪も出るらしい、
鹿は時として凶暴になる、少しだけ不安になってきた、でも千葉には熊はいない、その事実だけは救いとなっている

それに何かが聞こえてくる、それがさらに私を不安にさせる、低い動物の鳴き声か?
ただの鳴き声ではなく、威圧するようなものに思えてしかたない、私に対してのものなのか、どうかはわからない
とはいえ、ここまで来て引き返すわけにはいかない。

何かが見えてきた、あれが供養塔だ
意外にもすぐに行き着くことができた、道もしっかりと舗装されているので歩きやすい

海が見えてくる、そしてあそこは行き止まりだ、ここは供養塔ということもあり、なにか物悲しくも思える、そして心がざわつく、
たぶん、鹿だろう、ずっと聞こえるこの唸り声が怖い

孝女おせんころがし供養塔
お仙さんを供養するためにつくられたものであり、領民がお仙を簀巻にしてこの崖から落とした、その供養のためにつくられたという
(おせんころがし)

おせんころがしとは、高さ20M、長さ4㎞にも及ぶ断崖絶壁の総称であり、この崖にまつわる悲話がある、その悲話にはいくつかのパターンがあり、その多くはお仙が崖から落とされるものである

ここは袋小路、
切り立った崖が続く荒々しい地形がみえる、これからあの崖の上に張り付いている道を歩き、誕生寺へ向かいます

伊南房州通往還という国道128号の旧道がここからあるのだが、
その入口は草むらにしか見えない、
今では草に覆われており、道があるとは思えない様相となっている

これより先に道はなく、そして柵もなく、崖があるだけ、危険なので近くに行くようなことはしない

供養塔の上のところにも行けそうなのだが、今は早くここから離れたいと私の本能が警鈴を鳴らす、先程から何かの動物がうなり声をあげているのだ、ここから立ち去れといっているようだ

カバンを前にもち、鹿や猪がきても身を守れるようにしながら、歩いて行く

距離は短いのですぐに道路が見えてくる

車が見えた安堵感、
おせんころがしと検索すると不吉な文字が続々とでてくる、それらから身構えてしまう人の恐怖、それが一番大きいのかもしれない、それに最近よく耳にする害獣の被害、それらとの遭遇の危険がより拍車をかける、
でも、もっとも怖いのは人間に他ならない
【2024秋房総の旅】おせんころがしに行こう! 完