
さきほど、入間集落に行ってきたが、吉田の方が最果てだった。

入間から136号線を北上していると集落入口を示す看板が見えてきた、ここだな!

かまぼこ型の看板、そこには海の里・吉田入口と書かれている、では行こうか!

入って息を飲む、最初から離合困難な1車線道路だ、ナビでは3キロ以上になっている、これを3キロ走るのか、精神がやられてしまう(笑)

かなり小綺麗な舗装道路もあるのだが、離合困難であることに変わりはない、それにすれ違いポイントがほぼない、日中が8時間あるとするならば、どうかこの15分間は車が来ないでくれと心に願う、道が荒れている箇所も多く、しかもカーブも多いのでスピードは当然ながら出せない、注意して走行しよう

ようやく、集落が見えてきた、とはいえ1車線道路にはわからない、がその気持ちは雲泥の差、ストレスから解き放たれ、安堵感であふれる

ここも南伊豆トレイルのルートなのだろう、看板らしきものがある

そのまま直進していると、突き当たりが見えてきた、車が1台停まっているぞ

駐車場などはないので私は突き当たりのスペースに停めることにした、おじいさんがウエットスーツを洗っていたので,にこやかに挨拶をした、ビヤクシンを見にきたのですが、どこでしょうか?と。

あ〜、あそこに標識がある、
ありがとうございます!

吉田の海岸、誰もいない、いや正確には2人いる、とても静かな海だった

小川が海へと流れでていた、その川も綺麗だった

海の周りは高い崖と山に囲まれている、それに人の気配はなく、背後には殺風景な景色が広がっている、まさに南伊豆の秘境だ、ここに至るには一車線道路を走らねばならない、そんなイメージと合致した

では、白鳥神社に行こうか

方向板には入間の文字が、先ほど行ってきた入間集落だ、吉田〜入間にはどんな景色が待っているのだろうか

小川を渡る、先は暗いな

けっこうな勢いで川が流れていた

草木の中を進んでいく、正面には石垣が見えるのだが・・なかなか凝っている造りだ

自然が自由に繁茂していた、要は管理されていない雑木林なのだろう

一応道らしきものはあるので迷うことはない

石廊崎方面を見ると青空が見えていたが、ただの雨雲の切れ目だろう、すぐに曇りになってしまう、もうこの旅では天候の期待はしない

こんもりとした森、この中に白鳥神社がある

これは!
すごい巨大なビヤクシンがある!

しかも流動的というか、すごいくねりをしている、こんな木を見るのは初めてなので、とても驚いた! 風になびく髪のようにも見える・・・。
これならこのビヤクシンだけを見に来る価値はありそうだ

どうしてこうなったのか、海風の影響なのだろうか?
「芸術品か?!」
樹齢800年らしいが、腰が曲がったご老体のような、苦労さと、凄みを感じさせる

入間4.7㎞の看板、さっき入間で南伊豆歩道に入って行ったハイカーを見たが、ここに出て来るのだろう、2時間ぐらいかかるのだろうか、アップダウンにより、相当変わるからね

まず、最初の階段だ

これは倒壊したのか・・。

この鳥居も力強さを感じさせる

なにか南国を感じさせる、そんな木々たち

祭壇のように伸びる階段、周りは森に囲まれて、この巨石、そしてあのビヤクシンがある、特別な何かを感じさせる、そんな雰囲気がここにはある

柄杓に穴を空ける風習、どこかで見たような気がしたが、たしか安産祈願だったかな、、。

願いが成就したのだろうか

ものすごい立派な石垣がある、少し違和感を感じなくもない

では、車に戻ろうか、それにしてもこのビヤクシンはすごいな

白い建物はお手洗い、周りは山と雑木林が広がっている、そんな寂しくも荒々しい景色だ

再び海をみるのだが、たしかに秘境だ、一車線道路を走り、山を越え、そして下って辿り着く、海岸の周辺には無造作に繁茂した雑草が生い茂る大地、
ウエットスーツのおじいさんがいなければ、本当に誰もいない場所になる、いてくれてよかったな、と思った。

あちらは石廊崎方面になるのだろう、平日であっても数人はいるにちがいない、しかしここには伊豆の静かな海岸が佇むのみだ

荒々しい、伊豆らしい海岸線だ、5月ぐらいに再び来てみて、この景色を見てみたい、また違う印象を受けるだろう

荒涼としている・・そんな言葉が似あう風景、ここはたしかに伊豆の最果てだ

向こうには吉田の集落が見える、十数軒しかないという、南伊豆でもっとも小さい村とのことだ

おじいさんはまだウエットスーツを洗っていた、白鳥神社とてもよかったです!とお声がけをして、ニッコリ、車が出る時、笑顔で見送ってくれた、田舎のじいちゃんを思い出し、なんだかうれしくなってしまった。
南伊豆の最果ての秘境、海の里・吉田に行こう! 完