久しぶりのFP(未来のプラン)だ。
この夏にどうしても見たい民俗芸能がある。
それは「鹿子原の虫送り踊り」だ。
※『かねこばらのむしおくりおどり』と読む。
一般の人には「虫送り」という言葉は馴染みが無いと思う。
それになんだか、不思議な響きだ。
鹿野原の虫送りも五穀豊穣と害虫防除を願う伝統行事である。
農業では害虫は退治するもの、
それを「送る」というところに日本らしさを感じてしまう。
鹿子原の虫送り踊りには女性は登場しない、
踊り手の姿は、花笠を被り、浴衣を着て、紅たすきを締めて、腰に太鼓を付けている。
大太鼓6人・小太鼓3人の男衆だ。
「虫送り唄」に合わせて行進して、踊りを披露する。
開催日は7月20日であり、土日関係なく行われる。
いわゆる硬派な祭りだ!!
通常勤務シフトのサラリーマンにはつらい民俗芸能なのだ!!
●踊り場は、
三穂両神社→香木の森公園→矢上地区商店街(役場・農協など)
→諏訪神社 15カ所ほど。
●時間は、
13時頃から始まり、18時近くになるという。
(かなりの時間踊る、この季節に、この時間・・・相当な体力が必要だ。)
鹿子原の虫送り踊りは、 島根県の無形民俗文化財に指定されている。
◆アクセス
ここにバスやタクシーで行こうと思う人は少ないだろう・・・・・。
私はすぐに断念した。
車では、浜田自動車道・瑞穂インターから県道327号にて約10分ほどの場所にある。
『 三穂両神社はここだ!!』
『 島根県・・・遠いな~。』
「虫送り」は、五穀豊穣と害虫防除を願うものであり、全国各地で行われている、
害虫被害は西日本が多い傾向にあり、関東以北は比較的少ないといわれている。
鹿野原の虫送りは「実盛型(さねもり)」型に分類されるという。
斎藤別当実盛(平家の武将)の名前からとられており、源平合戦の敗走の折、
刈り田の稲株に足をとられ転び、敵方の兵士に捕らえられたという。
実盛は処刑される際、次に生まれてくるなら稲を食い荒らす虫になると言い残したという。
鹿子原では実盛の藁人形が登場する、実盛の慰霊と虫退散の願いが込められる。
※「ウンカ」を「サネモリムシ」と呼ぶ地域もあるという。
※一般的には「虫送り」と呼ぶが、
他には「虫追い」「虫祈祷」「実盛送り」「実盛祭」「ウンカ送り」など、
地方により異なるという。
※その他の地域の「虫送り」というと、
相内(青森)
越谷北川崎(埼玉)
南山田(神奈川県・横浜)
尾張(愛知)
横江(石川)
天理(奈良)
上川戸(広島)
鹿子原(島根)
椿山(高知)
がある、もちろんこれだけではない。
農業が盛んな時代には全国各地でおこなわれていたが、
害虫対策が江戸時代から考案されてからは減り続け、
また農薬などが本格的に普及してからは衰退していった。
そんな中、鹿野原の虫送りは原型をとどめる貴重なものだという。
『これは見たい!! よね??』
田んぼのあぜ道の行進を「道引き」というが、
旗持ち・実盛人形・音頭(2~3人)・笛・鉦が続き、その後ろに踊り手の男衆がつく。
この風景がカメラマンに人気という。
踊りは三穂両神社をかわきりに13時頃から始まり、
最後に諏訪神社へ行き、拝殿前で踊りの打ち止めをする。
そして虫がついた短冊と花笠の飾りを境内で焼き、「虫送り」は終わる。
山陰の島根や山口は関東からのアクセスはすこぶる悪い、いつもそこがネックとなる、
やはり列車では時間がかかりすぎるのだ、飛行機を利用するのが無難だろう。
その場合、2つの選択肢がある。
(1)出雲空港
(2)萩・石見空港
ともに車であれば移動時間に大差はない。
(あくまで、江津市基準ね。)
とはいえ、虫送りの当日移動なら選択肢はない。
出雲はJALのみ、萩・石見はANAのみの乗り入れであり、便数・到着時間も異なる。
(1)出雲空港(1日5便) JAL運行
到着時刻⇒8:55 11:35 15:20 18:35 19:50
(2)萩・石見空港(1日2便) ANA運行
到着時刻⇒12:15 17:00
虫送りは13時から始まる為、おのずと出雲8時55分着しか間に合わないことになる。
空港からはレンタカーで移動するのがよいだろう・・・。
9時30分空港発ぐらいかな。
三穂両神社を目指す、距離は約100km・所要時間は約2時間だ。
さぁ、鹿野原の虫送り踊りに行こう!!