KITの気ままな旅日記

旅行の記録を公開していきます ≪過去・現在・未来≫

いろんなトンネル・・宇津ノ谷峠に行こう!

 

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『峠』という言葉は日本人のココロに響く、そんな旅情とロマンを駆り立てる。

今、私は焼津・清水の旅に来ており、その2日目を楽しんでいる、

時は秋、少し寒くなりつつあり冬の到来はもうそこまで来ている。

昨夜は焼津のホテルアンビア松風閣に泊り、先ほど少し早い昼食を炭焼きさわやかで

食した。

再び、JR焼津駅に戻ってきて、次の行程に移ろうとしている、

そんな流れの中、「宇津ノ谷峠に行こう!」の旅日記スタート!

 

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ここはJR焼津駅黒潮温泉の石碑前だ。

このお隣りにはバス乗り場が並ぶ、再び路線バスの旅へGO!!

 

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1番線の焼津岡部線に乗車する。

焼津から宇津ノ谷峠にバスで行くには、バスの乗り継ぎが必要となる。

当然ながら、この2つの路線は連携しているわけではないので事前の時刻表チェックが

必要だ、到着遅れによる乗り遅れなどのリカバリープランを用意しないといけない。

 

《路線バスルート》

焼津駅前⇒岡部営業所:所要時間20分

■岡部営業所⇒宇津の谷入口:所要時間10分 (中部国道線)

 

【実際の時間はこんな感じ】

焼津駅前12:02発⇒岡部営業所12:22着

岡部営業所12:35発⇒宇津の谷入口12:45着

 

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窓の外には焼津駅前の商店街らしきものが見えている、その情景が少しだけ気になっ

た、折角、焼津まで来たのだから、もう少しその町を散策してみたいとも思ったが、

今日泊まるホテルには早めに着きたいとも考えている、難しい選択だ。

 

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川を渡ることが、一つの区切りとなることが多い、

それは行政区分の問題もあるし、はたまた旅人のココロの問題だけなのかもしれない。

 

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しずてつジャストラインSuicaにも対応している、

小銭の用意や電光掲示板を気にすることは無いので、大変助かるよね。

全国的に普及してほしいと願う。

 

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ここは岡部営業所のバス停、次のバスに乗り継ぐ分岐点だ。

路線名は中部国道線という、これはJR静岡駅を経由・新静岡を終点とする路線バスだ、

これに乗り、宇津の谷入口に向かうことになる。

 

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反対側の道路に見えるバス停が先ほど降車した岡部営業所バス停、

ここで全く方向を変えることなる。

 

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バスが見えた!

路線バスの乗り継ぎは待ち時間との戦いともなる、そのバスが見えた時の喜びは一塩

だ。

 

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宇津の谷峠に向けて出発だ!

 

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いつの間にか交通量が多くなってきた、というかここはもう幹線道路だ!

調べてみるとここは天下の国道一号線、日本の大動脈だった。

 

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新宇津之谷隧道に入っていく・・・。

トンネルは上り・下りがあり、これらは「平成のトンネル」「昭和のトンネル」

と呼ばれている。

 

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12時48分、宇津の谷入口バス停で下車した、他に誰も降りることはなかった。

バス停の目の前は 「道の駅 宇津ノ谷峠」になっているがお店があるわけではなく、

お手洗いがあるだけだった。

※後で知ったのだが、反対側にはお店があるという、この道の駅は上下線にて分かれて

いるという。

 

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「宇津ノ谷峠 周辺ガイド」

残念ながら大きく破損しており、ここから全て

の情報を得ることはできなかった。

 

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宇津ノ谷と安部川の中間に丸子宿がある、ここの名物はとろろ汁だ。

以前行ったことがあるが、また行ってみたいと思っている。

 

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少し戻るように進んでいく、少し歩けば脇道が見えてくるのでそこを右折しよう。

 

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先程通ってきたトンネルだ、

昭和のトンネル平成のトンネルと呼ばれるものだ、これは建設された年代によるもの。

 

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脇道に逸れるといったが、立派な2車線道路が伸びている、

しかし正面には山が迫り、趣きのある家屋が並んでいる。

 

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すぐに見えてきた、あの車行き交う幹線道路から少し離れるだけで、

こんな静かな村があることに不思議な気持ちになった。

  

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バス停から11分ほどで到着した、ここが集落への入口となる。

 

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指標には「宇津ノ谷」と書かれているが、ここは宿場町ではない。

丸子宿、岡部宿の中間に位置する場所だ。

 

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分かり易いマップがあったので見てみよう。

先程は左にある昭和トンネルを通ってきた、そのお隣りにあるのは平成トンネルだ。

これから旧東海道にある宇津ノ谷集落を通り抜け、明治トンネルに向かう予定だ。

 

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明治トンネルを右にいけば大正トンネルがある、

お気づきと思うが、これで明治・大正・昭和・平成と名がつくトンネルが並ぶ、

これは建造された時代により、そのように呼ばれている。

だからなんだと思う人もいるかもしれないが、

そんなんだと感嘆する人もいる、どちらの反応も正しいものだ。

 

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次に注目して欲しいのが平成と昭和のトンネルに沿って蛇行している「つたの細道」

だ、ここは古代・中世の東海道であり、伊勢物語にもその名が登場する歴史ある道だ。

  

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旧東海道・お羽織屋・明治のトンネルはこちら・・・と書かれている。

「お羽織屋」とは豊臣秀吉小田原征伐の際、この街道を通り、その際のもてなしに感

嘆した秀吉が陣羽織を送ったことに由来する。

 

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橋を渡り集落へ入っていく、川を見下ろすと川底まで見えるとても澄んだものだった。

 

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小さい魚が元気に泳いでいる。

 

f:id:turumigawa915:20201111190352p:plain車屋・伊勢屋など屋号を掲げている家屋もある、

また現代風の住宅もあり、今と昔が混在している。

 

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こちらにも松屋というお名前が見れた。

集落は小さいものであり、すぐに通過できてしまうほど、このような時期なので

あまり放浪はせず、サラッと散策を済ます。

 

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階段を上がると、このように集落を見下ろせる場所がある。

こじんまりしたしながらも、とてもきれいに纏まった風情のある集落の景色が

『ここに来てよかった・・・。』と旅の楽しさを実感させる。

 

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絵になる集落、宇津ノ谷

柿がもう晩秋の気配を教えてくれている。

 

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すぐに看板・標識がお目見えだ、

「宇津ノ谷地区カントリートレイル案内図」

 

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このマップを見ると位置関係が分かり易い、

上から平成のトンネル/昭和のトンネル/明治のトンネル/大正のトンネルだ。

 

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その看板の隣には東屋があり、宇津ノ谷峠の模型もある、

実際に見てみよう!

 

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たしかに、トンネルの位置関係、そして山間部の集落であることがよくわかる。 

 

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そして「明治のトンネル」に到着した。

 

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とっても雰囲気のある、いい隧道!!

たしかに天城山隧道にも後れを取らない。 

 

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素晴らしい造りに感動する、

静岡といえば天城山隧道が有名であるが、こちらも全くひけをとらないものだ。

 

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何かが刻まされているのだが、葉で覆われており視認することができない。

おそらくは「宇津ノ谷隧道」と書かれていると思われる。

 

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「明治宇津ノ谷隧道」登録有形文化財

と銅板には書かれている。

 

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今ある隧道は二代目であり、当時は図の通り屈折しており、トンネルとしては異質(失

敗)といえるだろう。

明治32年カンテラの失火により崩壊、一時的に廃道となった。

( 長さにおいても223mから203m(現在)になった )

 

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なんともいえない模様を醸しだしている、

一見カビのように見えなくもないけど、苔だろうか・・・。

やはり出口が見えるトンネルは心が平穏になる・・それに車が通らないのでなおさら安

心だ。

 

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煉瓦一つ、一つもいい感じに並ぶ。

 

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全長203mはほどよい距離、くねりながら坂は下っていく。

 

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この道をいけば、

「明治の東海道」を経て坂下バス停、道の駅宇津ノ谷峠(おかべ茶屋)に至る。

 

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 この図も分かり易い、明治から昭和初期・中期・平成とトンネルの掘削技術が上がり、

長さ、標高の高さが変わっていく。

 

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この先には歴史資料館があると書かれているが、先ほどのマップには記載はなかった、

その内容に興味を持ったが、今日は明治のトンネルだけにした、次のホテルが待ってい

る!

 

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ではここでUターンしよう、

木を岩が一体化しているようだ、どれほどの年月でこうなるものかな・・・。 

 

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藤枝側の口も静岡側とは趣きが異なり、二度楽しめる。 

 

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こちらは草・苔がはっておらず、文字を読むことができる。

右から「宇津谷隧道」と。 

 

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トンネル内は灯りがしっかりと足元を照らしてくれており、とても助かる。

新潟のトンネルでは懐中電灯が置かれていたからな~。 

 

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このトンネルは平常心で通ることができた・・・。

 

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再び、トンネルを通り坂を下っていくと分岐がある、

右へ曲がれば先程の集落へと帰れるが、もう1つのトンネルを忘れてはいけない。

それは「大正のトンネル」だ。 

行ってみよう!

 

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その途中にこのような興味惹かれる看板を発見した。

東海道宇津の谷峠越え」 

 

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当然だが先程の階段はスルー、そんなにここの散策時間は残されてはいない。

少し進むとただの車道にぶつかる、少しだけ坂をあがっていくと、見えてきた。 

 

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ここが「大正のトンネル」だ。

何の変哲もないただのトンネルにしかみないので、ここに来る人はあまりいないだろ

う、ということで宇津ノ谷でのノルマは達成したのでUターンだ。 

 

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宇津ノ谷集落を再び通り抜けていく。

山と山との合間、それに斜度のある町並み、とても絵になる集落だ。

よい光景と出会うとうれしくなってしまう。

なんとなく、猫がいそうな雰囲気なのだが、一匹とも遭遇しなかった。

 

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秀吉の陣羽織が展示されている家屋、

今は休止となっており、残念ながら見ることはできない。

 

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家の間の用水路、なんて素晴らしい光景だろう。 

 

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ここで集落とはお別れとなる、最後に犬に吠えられるというオマケ付き。 

 

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交通標識には国道1号線の文字、

【1】は全てにおいてステータスがある。 

 

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国道1号線へ合流だ、左にいけば道の駅とバス停がある。 

 

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宇津の谷入口バス停、さっきからかなりの速足で来た、

それはバスの発車時刻が迫っていたからだ・・・。

とはいえ、乗り過ごしてもそんなに待つことはない場所なので、この点は安心できる。 

 

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はじめはガラガラ、静岡駅に近づくにつれて満員状態となっていく。

本日の最終目的地・日本平の表記が見えた。

 

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ここで丸子宿・丁子屋の看板を発見、

『そうか、ここだったか~』と記憶を巡らせる、数年前に車で来ているのだ。

 

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そしてJR静岡駅に到着、では日本平に向けて出発だ!!

 

宇津ノ谷峠に行こう! 完