今回は伊豆の踊子ゆかりの宿・福田家に泊ります、今回で3回目、同じ旅館に3回も泊まるなんて私には珍しいことだ、それほどいい旅館ということです!
駐車場に車を停めて福田家へ向かう、時間にして5分もかからない、この道を歩くのも3度目となった、もう慣れたもの。
公共交通機関の場合は、伊豆急行線・河津町からバスで15分ほど、湯ケ野バス停下車、徒歩3分ほどとなる。
「伊豆の踊子文学碑」の矢印に導かれて歩いていく。
階段をくだり、河津川まで降りて行く、右に見えるのは足湯である。
ここは「湯ケ野温泉」
名前からして、温泉が豊富な地であることが想像できる、良い名前だ。
この橋の向こうには「伊豆の踊子の宿 福田家」がある。
とても既視感がある、今年3月にも来訪しており、1年に2回も福田家さんに来てしまった、なんとも贅沢な2021年だったのだろうか。
私達が宿泊するのは、こちら側の客室(踊り子七)となる。
正面に見えるこちらの客室(踊り子一)は最も人気が高い客室であり、小説「伊豆の踊子」に実際に登場する部屋でもある。
創業は明治12年、その歴史はとても長い・・。
古さの中に良さがある、まさに歴史ある老舗旅館、小説の舞台のみならず、温泉も素晴らしいものがある、そして金目鯛の煮付けなどの夕食もとても美味しい、三拍子揃った旅館といえる。
脇に目を向けると「踊り子・薫」が腰かけている、見た目は大変大人びており、学生が年齢を間違えてしまうのは仕方のないことだ。
ミシミシと音をたて、急な階段を上っていく、昔ながらの建物の味わいも新鮮な気持ちになる。上がったすぐ右側の部屋が「踊り子七」の客室となる。
映画「伊豆の踊子」のロケが行われた部屋・踊り子七 と書かれている、さらに山口百恵・中山仁・三浦友和のサイン色紙がそのまま無造作に掛けられている。
このように記帳するのも久しぶり、今では90%以上がホテル泊となっている、私。
ご主人がお茶をいれてくれて、甘い饅頭を頬張る、これも旅館の醍醐味だ。
こたつの無い生活を送っているので、こちらも久しぶりに感じる温かみだった。
こたつがおかれているこの部屋は6畳間、こちらの「踊り子七」の間取りは、六畳+六畳+広縁+トイレ・洗面所という構成になっている。
珍しいのはお裁縫道具が置かれていたことだ。
この部屋にはお布団が敷かれる、4人では手狭に感じるだろう、3人が適正人数であると思う。
太鼓を模した花瓶、そして木魚だろうか、これは純粋に何で?と思った。
真向いの「踊り子一」の客室には、太鼓と囲碁が置かれている、それは小説「伊豆の踊子」にもでてくるものだ。
広縁からの景色、晩秋、初冬を感じさせるものだった、向こうに見えるのは来る時に渡ってきた橋であり、河津川も見ることができる、かなりの川音ではあるが私自身はまったく気にならない。(夜は時に音が響く、それを趣きと感じるか雑音と感じるかは、その人次第)
「くの字」型に広縁があるが、椅子などがおかれているので、通れるわけではない。
机の上には小説「伊豆の踊子」が置かれている、その中ででてくる福田家さんの場面を読むことお勧めします、小説では「福田家」という名前は出ていないが、川端康成も舞台は福田家であると認めている。
襖の先には洗面所があり、その先にはお手洗い(洗浄機付きトイレ)がある、この部屋には室内風呂は無い。
温泉を紹介しよう、まずは露天風呂、ここから下駄に履き替えてお風呂に向かう、
そこには岩風呂と露天風呂の2つがある、この岩風呂が熱く、とにかく気持ちがいい!
時間帯により貸切風呂となる、暖簾前に札があり、「入浴中」という看板にすることで貸切となる、特に予約などはなく、空いていれば貸切にできる。
19時~6時・8時~10時:貸切時間となる。
岩風呂と露天風呂
「榧風呂」
こちらが名物といっていいだろう、小説にも出てくる榧風呂である、当時のままとはいかないが雰囲気を味わうことができる珠玉の温泉だ。
半地下となっており、階段を下りていくという不思議な造りとなっている。
温泉は熱く、気持ちがいい、「私」と同じように深夜に入ることをお勧めする!
いづれの温泉も24時間入浴可能であり、これはものすごくうれしい。
日が暮れるのが早い、もう少しで夕食の時間となる、これもまた楽しみなのだ!
福田家さんは、温泉よし、食事よし、雰囲気よしの3拍子揃った旅館なのだ、
では第2部へ続く!
3回目の福田家、伊豆の踊子の宿に泊まろう!【第1部】