奈良の旅、1日目後半戦に突入した。
ここで満足してしまい、このまま橿原でもブラブラしようかなどと考えていた・・・。
なぜなら、バスのタイムリミットを過ぎてしまっていたからだ。
バスとは桜井駅から談山神社へのバスである。
「だめだ!!あきらめるなKIT!! 談山神社に行くんだ!!」
心の葛藤を5秒ほどして、談山神社に行くことを決断した。
橿原駅で乗り継ぎ、大和八木駅に行く。
桜井駅のJR線の改札前を通り、南口に出る。
談山神社に行くためには、
桜井駅・南口からコミュニティバス・多武峰線に乗ることになる。
15:05 桜井南口発 ⇒ 15:29 談山神社着
に乗りたかったのだが、15:09に桜井駅に到着した・・・。😞
次は、16:09発であるが、これでは、待ちあわない。
談山神社の最終受付は16:30である。
だから、禁じ手を使う!!!!
タクシーだ!
セブンイレブン前のタクシー乗り場にタクシー1台が停まっていた。
それに颯爽と乗り込む。
KIT「談山神社までお願いします!!」
運転手さん「・・・・(変な間)・・・・」
運転手さん「・・あ、たんざんじんじゃ ね。」
KIT「・・・、はい・・・。」
【だんやまじんじゃ】と言ってしまった・・・・・。
かなり恥ずかしい。
※知っていたのに、つい漢字を頭に浮かべ、そのまま言ってしまった・・・。
乗車時間は、約17分・距離にして約8kmである。
前回に参拝した音羽観音寺の入口を横目で見ながら、さらに奥地に向けて車を走らす。
談山神社・入口。
こことは別にもう1つの入口があり、そちらは階段を登り本殿に上がる道である。
歴史の勉強では、かなり早い段階で出てくる人物である。
時の権勢を奮っていた蘇我氏を滅ぼす為に、この多武峰(とうのみね)に登り、
「大化改新」の計画を二人で練ったという。
談山神社は広い、最低でも1時間は確保したい。
そして、じっくり見ない人には2時間は長いかも・・・、
お店が開いていれば2時間滞在も可能であるが、この時はシャッター街であった。
バスは基本的に1時間に1本ほどであり、計画的に周りたい。
先に受付が見える、大人600円である。
入山受付前に池に囲まれた社に寄る。
凍っている、寒むすぎる・・・、体感では-1度以下である。
社の右横にカエルがいる。
私は来たばかりなので、カエルわけにはいかない。
最近、雪が降ったのだろうか。
瓦除割符をやろうと思ったが、寒くて歩くことを選択・・・。
入山受付。
伊藤園の販売機にも入山受付の張り紙がある、意味があるのかな・・と思いながら、
背を屈めて拝観料を支払う。
キーンとした寒さ。
総社本殿(左)と総社拝殿(右)がある。
総社本殿・重要文化財である。
926年の勧請であり、日本最古の総社と言われている。
今のは1742年に談山神社の本殿を移築したものである。
閼伽井屋(あかいやと読む)
閼伽井屋の中には、
摩尼法井(まにほういと読む)という井戸があり、法華経を読んだら龍神が出現したと言われている。
閼伽井屋の奥には水流が落ちており滝となっている。
見た目がさらに寒々しい。
総社拝殿の正面に回る。
福禄寿大神像が浮かびあがっている・・・、最初びっくりした。
ケヤキの木彫りで約3mの大きな福禄寿大神像である。
神廟拝所という、総社拝殿の真向かいにある。
入ってみよう。
左奥に十三重塔が見える。
679年に藤原鎌足の供養の為、創建した妙楽時の講堂である。
靴を脱いで入ることになる、灰色のソックスに黒色の足用カイロが貼ってあり、
とても目立つ・・、そして見た目が結構間抜けだ。
ここで葛藤する、カイロを取るべきか・取らざるべきか、
寒さに負けて、取らないことを選択、「旅の恥は掻き捨て」である。
掛け軸が中央にあり、狛犬がそれらを守るように配置されている。
しかし注目すべきはその左右である。
向かって右に配置されているのは、鎌足公御神像である。
御簾により御姿が隠されている。
しかし、今はこの中に居られる、残念ながら特別公開期間ではなかった。
今はこの写真で満足しよう。
さらに階段を上がっていく、次の段へ。
神廟拝所の屋根には雪が積もっていた。
階段を上がった正面には権殿がある。
権殿の奥にはパワースポットが!!
「岩くら」「龍神社」とある。
ここだけではなく、談山神社全体がパワースポットのようだ。
談山神社と言えば、これである。
十三重塔である。
現存しているものは1532年に再建されたものだ。
紅葉の季節であれば、さぞかし美しいのだろう、しかも人も多いのだろう・・・・。
色が鮮やかな楼門である、その横にあるのは授与所である、
ここで御朱印をお願いしよう、そして御朱印は全部で4種類である。
御朱印帳も買ってしまった・・・・・。
鶴の手水鉢である、君は鶴だよね?
水がでないのだろうか・・・、今はその役割を終えたのか。
談山神社本殿である。
ここでも靴を脱ぎ、見学することとなる、旅の恥は掻き捨てである。
本殿内をのぞいてみる、美しい・・。
外廊下に並ぶ燈籠が美しい。
これも談山神社の醍醐味であろう。
紅葉時には鮮やかさを見せ、冬季には寂びの世界を見せてくれる。
寒いので中に入ろう、扉一つ見ても、重きを感じる。
中も寒い、左には本殿がある。
多武峰縁起絵巻が展示されている。
中は朱色の柱など、そして装飾が大変雅であり、趣きのある空間となっている。
藤原鎌足を祀る本殿。
春日造の絢爛豪華な建造物であり、日光東照宮はこれを参考にして造営されたという。
空気は張り詰めている、気が引き締まる場所だ。
本殿を出る。
先ほどの鶴の手水鉢の隣には宝庫がある。
先ほどの本殿の回廊下に降りる。
う~ん、美しい、これが様式美というのか。
ここは通れないので、隣を歩き奥に向かう。
「龍珠の岩座のいわれ」
階段の上に東宝庫がある。
宝庫の奥には、朽ち果てた社がある。
柵があり、奥に入ることはできない。
そして背後には・・・。
摂社・東殿(別名:恋神社)がある。
「?!」
鏡女王像。
祈願の仕方もかかれている、拝殿を周るらしい・・。
「むすびの岩座」
縁結びを願いながら撫でるといいという。
さらに奥に道が伸びている。
観音堂の奥に鳥居が見える。
行くしかあるまい。
なんだか、別の世界に繋がっていそうだ。
末社・三天稲荷神社がこの先にあるという。
ここまで来たら行くしかない、5分と5分で計10分。
バスの時間は大丈夫だろう・・と判断。
鳥居を2つ抜ける。
寂しい道程だ、雪がうっすらと積もっている。
あるべく速足で来た、思いのほか早く着いた。
三社が並ぶ。
この朽ち果てている建物はなんだろうか・・・、用途はわからない。
では戻ろう、最後のスポットを写真に収めなくては。
比叡神社本殿。
これは最初のほうに来た権殿の奥にある。
そのさらに奥には、談山(かたらやま)への道がある、
その地で談合が行われたのだろう。
入山受付のスタッフも扉などを締め、帰る支度をしていた。
神幸橋を渡る、左のゆるやかな坂を下っていく。
ここがもう一つの入口である。
この階段を上がっていけば、本殿にでるのだろう。
オフシーズンの為、シャッター街となっている。
バス停を示す看板がある。
バス停はわかりずらいので看板が親切である。
さらに階段を上がっていく。
そして道路に出た。
そしてバス停を探す、お手洗いの前に発見。
談山神社から10分ほど、みたほうがよいだろう。
待ち人は5人ほどいた。
コミュニティバスが来た。
道は空いているので、時間通りにくるのはうれしい。
これは16:37発である、
次の便は最終便の17:52分となる。
これで30分以内に桜井駅に到着することができる。
車窓から音羽観音入口を見ながら・・・・、疲れをいやした。
桜井駅ホームの電灯がともる。
これから橿原神宮前駅に向かう。
駅ナカの定食屋・居酒屋で食事をとり、
駅ナカのファミマで朝食を買い、ホテルに向かう。
18時少し過ぎ、駅の周辺には誰もいない。
明日も寒さとの闘いである、
睡眠をとり、体力を温存しよう!!
談山神社に行こう! 完
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