今週は雨が多く、気持ちが沈んでいたが、週末の金曜日・土曜日は晴れの予報だ。
少し頑張ろうかな・・・(何を?)と少しだけ足をのばすことにした。
横浜から浅草に向かい、東武浅草駅へ向かう。
漢字で書くと『特急両毛・・・』だ、この特急車両のシンプルさには好感が持てる。
両毛とは・・・
上毛野国、下毛野国の2つの国を指す、二つの毛、だから両毛?!
関東平野の北端、群馬県南東部(館林市、太田市、桐生市、みどり市、伊勢崎市など)
上毛かるたでは、
本日行く大泉町は鶴の首、真ん中辺りだろうか。
浅草駅の先頭は先細っている、おもしろい絵ずらではある。
やはりオフシーズンか、あまり乗客はいない。
9時30分、特急けごん(スペーシア)が発車していく。
こちらの特急りょうもうは9時40分の出発だ。
りょうもう号は東京スカイツリーを横目に群馬に向けて北上していく。
赤城が終点であるがそこにはどんな観光名所があるのだろうか・・・。
降車駅である舘林駅には乗車1時間ほどで行くことができる。
館林といえば、くそ暑い場所で有名だ、以上!!
もうすぐ館林に到着する、降りる準備をしなくては。
川俣駅を通過、そして茂林寺前駅を通過していく、次が館林駅だ。
茂林寺はたぬきのお寺として有名だ、とても良い雰囲気の場所であった。
10時43分、館林駅に到着、出発は7分後の10時50分らしい、停車長いよね。
りょうもう号が停車しているホームの先は狭くなっており、そこに東武小泉線のホームがある。地方にたまにある土地を有効活用した(?)1つのホームで二度美味しいとい
うやつだ。
小泉線は1時間に1〜2本ほどの路線で接続はよくはない、約20分ほど待つことになったが、20分なら上々だろう。
11時1分に列車は出発する、すぐに車窓は穏やかな田園風景へと変わる、
日本的だな~としみじみと眺めていた。
しかし、それが数十分後には一変する。
前振はこれぐらいにして、大泉町・散策編スタートだ。
ここまでは普通の群馬県の駅だ。
駅舎の外装はリニューアルしたのだろうか、とてもきれいだ。
まさに『新築そっくりさん』
この鳥はトゥッカーノだ、ブラジルの代表的な鳥だ。
そしてブラジルカラーだ。
西小泉駅はかなりシックな様相だ、駅舎よりトイレのほうが大きいのでは。
駅に貼ってあるポスターもブラジルだ。
駅前には客待ちタクシーが常駐していることを確認した、ここ重要!
(この画像では写っていないが、タクシーの営業所が駅前に2つあった。)
では、大泉町を散策しよう!
駅は西小泉だが大泉町とは・・・大小どっちだよ!!
※1957年・3月末に 邑楽郡小泉町と大川村が合併したことにより、大泉町となった
と思われる。
この町は『ブラジルタウン』と呼ばれている、
大泉町のブラジル人の居住率は約15%、日本一外国人比率が高い町といわれている、
町はどんな感じだろうか。
ブラジル人が多い都市は浜松市が有名だ、ヤマハ・スズキなどの工場に出稼ぎで来ており約1万人いるといわれており人数としては日本一だ。
大泉町は全体居住人数の比率で日本一なのだ。
駅前ではポルトガル語の看板を見ることができる、ここだけ見ても他の町とは異なることがわかる。
大泉ウォーキングマップ。
こういうものがある町はいいよね、一般受けはしないだろうがオリエンテーリングのような楽しさがありそうだ。
地図を見ると大きい四角型の土地が2つ見える、上がスバルの工場、下がパナソニックの工場だ、この2つの会社がブラジル人出稼ぎ労働者を受け入れてきたのだ。
もう1つ特筆すべきことがある、
群馬といえば『上毛かるた』!!であるが、大泉町にも『大泉かるた』が存在するという、
『まじかよ・・・。』
しかも非売品・・・。
142号線(東国文化歴史街道)を太田方面に向けて歩いていく。
中古自動車店では一切日本語は書かれていない。
道路向こうにはおなじみのファミリーレストランCocosがあるのだが、
ここもアメリカ資本のお店であり、『ココさんのお店』という意味だ。
有名なブラジルスーパーが見えてきた。
しかし、地図を見ると近くに神社がある、先にそちらに行き、旅の祈願をすることにした。
歩いていると早速ブラジル人(外国人)とすれ違う、
自転車に乗っている人もブラジル人(たぶん)だ、
路地を曲がる車の運転手もブラジル人(たぶん)だ。
日本人とすれ違っていない・・・。
今日は散策日和だ、陽は照っており、やさしい風はどこか冷たく心地よい。
田舎の長野を思い出す。
しかし思いのほか距離があり、判断ミスではないかと反省しながら歩いていく。
長良神社に到着した。
隣りには公民館があり地元の集合場所のような土地なのだろう。
西小泉駅⇒長良神社。
長良神社とは藤原長良公(平安時代の公卿)を祀っている神社だ。
旅に来たら、その土地の神社にお参りをする、これが基本だ。
『少しお邪魔しますよ。』といった思いだ。
ではスーパーに行こう!
先程のブラジルスーパーに到着した。
真向いにもブラジルの大型(?)スーパーが立っている。
旅では地元のスーパーに行ってみよう、その町を知るにはスーパーに入るのが一番だ。
それにその土地特有のお菓子などが売っていることもある。
※今回は少し状況が違うのだが・・・。
『スーパーメルカド タカラ』
(ここは有名な場所だ。)
長良神社⇒ スーパーメルカド タカラ
では入ろう!!
すごくアウェー感があるのだが、気にせずに行こう。
店内には輸入品が並ぶ、ブラジルの商品以外にも他国の商品も並ぶ。
日本の商品はほぼ無い、陳列もブラジル的(?)だ。
次に『キオスケ シブラジル』へ。
スーパーメルカド タカラの向かいにあるもう1つのスーパーだ。
この店の形はどこかで見たことがあるような・・・。
スーパーメルカド タカラ⇒キオスケ シブラジルへ。
こちらはスーパーメルカド タカラよりは小規模だ、
入ると広い食事エリアがありブラジル料理を楽しむことができる、
左にはコンビニほどの食料品エリアが展開している。
ものすごく甘そうなネッスルのお菓子があり、買おうかと考えたがレジを見ると半端ない量を買っている客が並んでおり、とても時間がかかりそうだ・・・泣く泣く購入を断念した。
近くにファミリーマートがあり飛び込んだ、ホッとした瞬間だ。
(ここは日本だ~!!!)
ドーナツなどの軽食を買うとレジのお姉さんにファミチキがお得ですと勧められた。
普段の私なら、絶対に買わない!
(なんか負けた気がするので一切断る状況となる。)
でも『今日はいいか・・・。』と買ってしまった。
私は食べ歩きは一切しないのだが、なんだか気分はブラジル!!(笑)
『問題ねーだろー。』と西小泉駅に食べながら向かった。
(ブラジリアンスタイルだ!!)←大きな勘違い。
カンタガーロ(宮城商店)が駅前にある、時刻は12時20分である。
これから向かう『文化むら』の開場が13時の為、微妙な気がしてきた、
歩いても22分ほどとヤフーマップは示しているが迷ったら遅れてしまうかもしれない。
そして悪魔が耳元でささやく、『タクシーに乗れ!』と。
15秒の葛藤の末、乗りました!
西小泉駅~文化むら間・910円です。
『Tchau ブラジルタウン大泉!!』
※バイバイの意
西小泉駅⇒大泉文化むらへ。
12時45分に大泉文化むらに到着。
今度は早く着いてしまい、近くの養蚕農家の家屋を見に行く。
明治40年建築だ、屋根上の部分が特徴的だ。
※越屋根という。(対比地晴太郎 築)
母屋に入ってみよう。
『群馬のたからもの』ポスターだ。
これは見たいかも!!!
土間から上がる。
『土間、サイコー!!』 夏は土間が涼しいんだよ。
2階に上がってみる、キシキシ感がなんとも言えずいいな~。
2階部、広い空間が広がる。
見上げても広い空間が広がっている、多くの柱が巡らされている。
『うーん、このふぞろいながらも整っている、芸術的な造り。』
1階に降りてきた、
家財道具はないので、とても無機質な空間なのだが、ここだけは暖かさを感じた。
それは縁側だ、陽がさしており暖かさを感じる、
こんな家いいな~、長野の田舎がこんな感じだった、懐かしさを感じる。
では文化むら大ホームに行こう!
『芸術の 香りも高き 文化むら』
これわかりますか?
そう『上毛かるた』ではなく『大泉かるた』の一枚の歌だ。
この周りには養蚕農家以外には何もないので、文化むら大ホールの待合席で待つことに
する、観客がポツポツと入ってくるが近所の老夫婦や家族が圧倒的に多いように思える。
予定時刻の10分前の12時50分には入ることができた、
こういう融通がきくのはいいよね。
会場はどんどん埋まる・・・・・ことはなく半分ほどで打ち止めとなる、
『ジュリーならコンサートを開くのだろうか・・・。』とどうでもよいことを考える。
まずは町長の挨拶からはじまる、この町長なかなかのくせ者、ホラ吹きだ。
ほらね、ほら貝をいきなり吹くよ~。
会場は笑いと拍手で響く。
本日の演目は5つだ。
では、『第4回伝統芸能まつり』 開催します!!!
私は室内で行う舞台はあまり好きではない、
まつり、芸能はその土地で培ってきたものであり、その風景も大切な要素となる。
でも、一度に様々な地区の踊りを観れるのは、最大の利点でもある。
それに良いものはどこで見ても良いのだから。
1番目は、チンドン屋さんだ。(休泊チンドン・クラブ)
はじめめは『チンドン屋?』と思ったが考えを改めた、
祭りの要素である楽しさ、そして全員参加ができていた、皆笑い手拍子をする、私も途
中から撮るのをやめて手拍子していた。
『先人の 偉業が残る 休泊堀』(大泉かるたより)
いい味を出している、一番の若手だろうか・・・。
演目は『懐かしのヒーロー』
銭形平次、遠山の金さん、水戸黄門、月光仮面、かなり昔のヒーローだ。
この団体は16年ほどの歴史を持ち、年間主演数は約60件を超えるという、毎週1件以上
の出演だ、たしかにこの団体のコンセプト通り、皆が笑顔になる。
『休泊チンドン・クラブ 』
そして『大泉かるた』では・・・
『伝統を 今に残して 仙石のささら』と読まれている。
元禄年間から神明社に伝わる獅子舞であり、ささらとは獅子舞を指す。
演目はおなじみの『雌獅子かくし』だ。
あるのどかな日、三頭の獅子が野原を散策するところから始まる。
突然、牝獅子がいなくなり、「お前が隠したのか」とお互いに角を突き合わせる。
喧嘩の途中、ひょっこりと牝獅子が現れて、双方の誤解が解けて三頭で楽しく踊って終わる。
『仙石ささら保存会』
3番目は、足利市八木節連合会。
今年の2月24日、NHKホールにおいて開催された第19回地域伝統芸能まつりにおいて
日本全国各地の伝統芸能から選出される7団体に選ばれたという。
放送は3月17日PM2時~3時30分にEテレにて放映される予定だ。
この若い唄い手(この中ではね・・)の歌唱の力はすごい!!
皆さん、キレッキレッの動きをする、最初は度肝を抜かれた・・・・。
特に後ろのおじいさんがメチャクチャ、キレッキレッ!!
『足利市八木節連合会』
4番目は、下中条獅子舞保存会。
こちらは行田市下中条地区に伝わる民俗芸能だ、治子神社興徳寺を中心として奉納しているという。
利根川大洪水の時に獅子頭が漂着して、これを神前に奉納したのが始まりとされている。
演目は『鐘巻』
治子神社大祭の夜の最後に演じられる演目という。
なるほど、納得だ・・・。
前半は、ヒョットコ、オカメ、道化が獅子たちと戯れ踊る。
道化の股間には大注目だ。
後半は蛇篭と呼ばれる鐘から現れる蛇を獅子たちが退治する演目だ。
いつの間にか、退治をしてしまったのだが・・・。
翁が素晴らしい動きをする。
『下中条獅子舞保存会』①
『下中条獅子舞保存会』②
江戸時代末期から明治時代初期に始められたとされている。
今回の演目は『ねんねこ』
ねんねことは、ひょっとことおかめの夫婦愛を愉快に舞い、集落の家々の夫婦円満と子
孫繁栄を願う神楽である。
『大泉かるた』では・・・
『摺り足の おかめよろける 里神楽』
『吉田西里神楽保存会』
予定より30分早い終演となった、
『かなりどんぶりな計算だな!』
とあきれながらも十分楽しかったので満足だ。
帰りは歩いて東小泉駅に向かう、
16時01分・東小泉駅発の館林行きに乗りたい、群馬の地を早足で歩く。
大泉文化むら⇒東小泉駅へ。
群馬銀行は『ぐんぎん』というのか?
とセンスを疑いながら駅に急ぐ。 (笑)
※注 KITに悪気はありません。
帰りは東小泉駅から乗車する。
16時01分発の館林行に間に合った!
館林駅では3分の乗り継ぎ時間、かなりタイトだ。
何も食べ物を買えないことにショックを隠せないKIT、1時間だし我慢しよう。
スカイツリーを通過、もう浅草は近い。
隅田川もあと数週間で桜が満開となる、
『数年ぶりに行っちゃう?!』
浅草には17時26分に到着、これからメトロ銀座線に乗り換える、
そして銀座駅で下車する予定だ。
今日という日はまだ終わらん、これから第2部のスタートとなる。
第2部:ベニシアさんの手づくり暮らし展(松屋銀座)・千住博展(そごう横浜)
本日は芸術の春なのだ!!
群馬・大泉町に行こう! 完