これまで横浜~熱海間の列車には数多く乗ってきた、その車窓で気になる光景があった、それは湯河原駅を出てから、海側に建っているある建物だった、
そこには「人間国宝美術館」とかかれている。
なんか、うさんくさいな~と見ていたが、結果から言うと、全くそんなことはなかった。
今回、湯河原の眺望山荘ホテルに宿泊した、そのチェックアウト後に行ってみようと
思い立った、では湯河原散策と併せて紹介していきたい。
ここが昨夜宿泊した「眺望山荘」
名前の通り、海が見えトレインビューの素晴らしい眺望だった。
眺望がよいホテルなので湯河原の高台に建っている、眼下には湯河原の町が見える。
麓まで下らずに横の道へ進むことにする、
そうすると高台には別のホテルが見えてきた、こちらは「あかね」という名前のホテル
ここでも素晴らしい眺めを見ることができそう。
途中から新幹線沿いを歩いていく、さすが新幹線、通過の頻度が高い。
振り向くと眺望山荘が見えた、たかしかに山の中腹に構えている。
五所神社に到着、ここで地元の神様にご挨拶をしておこう。
その歴史は大変古く、大化の改新ごろまで遡るという・・・。
湯河原駅からはバスで約5分の距離、神社の前にはその名のバス停がある。
神社前には新幹線が走っており、境内からも白い車体を見ることができる、ここは新幹線ビューの珍しい神社でもある。
一度、湯河原駅前に戻ってきた、ここからバスである場所に向かうためだ。
土肥実平とその妻の像
たまにはバスの移動も楽しい、その土地を感じるのは徒歩もいいけどバスもいい!
ついに到着した人間国宝美術館!
その前にはバス停があり、山崎バス停という、ここではなんと私以外に老夫婦が降り
た、目的地は私と同じ場所。
誰もいないと思っていたが、なんと数奇な運命か?!
道路の先にはJR東海道線の線路が見える、あそこから私はココを見ていたのだ。
「人間国宝美術館」
正直にいって、これまで妖しいな・・・と思っていた、
しかしそれは勝手な思い込みであり、実際に行ってから判断すべきことだろう。
それに多くのホテルにはその割引券が置かれており、ヤバい施設なわけがない。
中に入ると、女性スタッフが対応、
ご丁寧に館内の説明をしてくれた、ここで私の緊張は一気にほぐれた(笑)
『お~、まともな施設だ。』←当たり前だ!!
入館料:1,000円 ⇒割引券を使い100円引き ⇒900円になった。
まずは最上階4階に上がり、そこから降りながら各階の美術品を鑑賞して、1階で抹茶を頂くことができるという、これで900円は安いのでは?!
金魚の絵も素晴らしい!
個人的には抽象画よりも、このような絵のほうがいい。
今なら「魘夢(えんむ)」を思い出しちゃいますね。
3階「美人画と人形展」
美人の絵は見ていて楽しいものだ、華やかなフロアだ。
「天っ日」紙型人形
重要無形文化財保持者・鹿児島壽藏作
「児 歓ぶ」
こちらの作品は人間国宝美術館のパンフにも載っていたもの、はちきれんばかりの笑顔
に様々な感想が入り混じる・・・。
技を極めた人だけが到達することのできる気高い「日本の美」を鑑賞してほしい
という趣旨のもと、この美術館がつくられた。
茶杓(ちゃしゃく)
特別展示 「陶芸作家・細川護熙」展
日本国首相でしたよね、今では陶芸作家になっていた。
元首相は人間国宝ではありません、目指しているのかもしれませんが・・・。
そして1階へ到着、ミュージアムショップがあり、高価なものから安価なものまで・・・・売っていた。
そして、最後のお楽しみ、お茶の時間だ。
まずは、お茶を飲むためのお茶碗を選ばせてくれる、
それが7~8つほどディスプレイに並んでいる(記憶が曖昧なので間違っているかも。)
どれも高額のものであり、個人で買える域を超えているものばかり、中には数百万円の価値あるものまである(おいおい)
そんなものに口をつけて飲んでもいいの?と当たり前の疑問を持つ。
その中の金箔で造られている金のお茶碗が目をひくが、あまり光モノには興味はない、
困った時は熟練した人に聞くのが一番
「どれがいいですか? 最も価値あるものがいいんですが?」と私の要望を伝えた。
館主(?)のような男性が出てこられて、「これなら自慢できますよ!!」
というものを選んだ。
「三輪 壽雪(みわじゅせつ)」の萩焼のお茶碗
プラス落雁つき
三輪 壽雪の説明書きをもらったので、お茶が運ばれてくるまでソレを読んで勉強するこ
とになる。
この為だけにここに来るのもありだな・・と飲みながら思った。
こんな経験、他では決してできるものではない。
遅れてきた老夫婦も、とても喜びながらお茶碗を選んでいた、この人が三輪 壽雪のファンでないことを祈ろう。
展示品は一見質素に思えるが、いずれも人間国宝(例外にいた)が作った珠玉の作品た
ち、派手さはないが、「日本の美」を感じるには申し分ないものだった、
そして最後の抹茶サービスが最高すぎる、
期待しないで来たら、その想像をはるかに突き抜けていたという感じかな。
では散策を続けよう。
湯河原・飯田商店まで来た。
調べてみると、ここは事前のネット予約(OMAKASE)をしないと入店ができない、
キャンセル連絡もけっこう入るのだが、この日に入ることはなかった。
せめてお土産でも・・と思ってきてみたが・・・。
(店頭では、お土産用のラーメンが売られていた)
そして悲劇は起こった(笑)
お! お手頃のものがある・これにしよう!と思っていると・・
これはここのではなく別のお店(同じ系列店)のラーメンという、だめじゃん。
この飯田商店のものはたしか一万近くしていた・・・。
ラーメンで1万は無理だ、サッポロ一番が何食分カエルのか・・・・。
自分の収入に悲観しながら、海に向かって歩いていく・・・たしか海に出れるような場所はないと思ったが。
ようこそ湯河原へ 1200年の歴史がある湯河原温泉
潮音寺
なんときれいな文字のお寺だろうか。
しかしタイムアップだ、湯河原駅に戻らないと!
海は見れたので、よしとしよう。
ここから眺望山荘が見えた。
右側が眺望山荘、左がホテルあかねだ、日にちが合えばあかねには泊ってみたい。
この川をもう少しだけ歩くと西村京太郎記念館がある、今回はソコにはそらず、このまま駅に向かうことにする。
あの階段を上がれば、湯河原駅に到着。
ちょうど、特急踊り子号が入線してきたところだった。
湯河原温泉はたぬきが見つけた湯(これは駅構内にあるよ。)
貨物列車が通過していくのは、迫力満点だ。
そして上りの特急踊り子が入線。
今日はけっこう人が乗っていた、なので・・・。
前に修善寺からの5両、後方には伊豆急下田からの10両を繋ぐ15両編成。
そして、グリーン車です!
そしてなぜか猫の絵が飾られている。
いつも通り、駅を出発してすぐにソレは見えた、
「人間国宝美術館」
もう以前のような印象は全くない、皆さんも百万円以上の茶碗で抹茶を飲んでみませんか?
JR東日本が運営するコンビニ・ニューデイズで飯田商店の即席麺を買ってみた、
まがい物臭がするが、本物は買えなかったので、これで我慢しよう。
ということで、神奈川県の歴史ある湯河原、
今回行っていないが、まだまだ名所はたくさんあります、
熱海は人が多い、ゆっくりと温泉を楽しみたい人なら、おススメの温泉地だ。
湯河原散策、人間国宝美術館に行こう! 完